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夏のホラー参加作品

常識


会社が所有する山奥の土地に行く途中、道に沿って流れる川の中州でバーベキューをしてる20数人のグループを見つけた。


増水する事もある川なので注意しようかって思ったんだけど、煙草の吸い殻や飲み終わったビールやジュースの空き缶を川にポイ捨てしてるのを見て、注意するのを止めそのまま通り過ぎる。


あんなマナーを守れない奴らと関わりになりたくないからな。


山道の最先端にある会社の土地に着き用事を済ませ帰ろうとしたら、頭上はまだ晴天だけど更に奥にある山々の上に黒い雲が湧き、雨を降らせてるのが遠望できた。


風も強まり先ほどまで南風だったのが北風になり、雨を降らせている雲が急速に近寄って来ている。


土砂降りの雨に見舞われる前に帰ろうと先を急ぐ。


山道に沿って流れる川は案の定増水していて、先ほど山道を登って来たときより水深が深くなっているのが分かる。


川の中州でバーベキューしてた奴らはどうなったかな? って思ってたら、バーベキューを行っていた奴らが中州の真ん中付近に集まり、腰の辺りまで水に浸かりながら騒いでいた。


私の運転する車を見つけた奴らの何人かが手を振って来たので、私も手を振り返してあげる。


助かりたかったらスマホで助けを求めれば良いのさ。


山道が舗装された道路に合流して暫く走った時、あの中州がある辺りから上流は、南風の時は大丈夫なんだけど、北風の時は樹木に邪魔されてスマホが通じ難くなるんだって事を思い出す。


通報してやろうかって思ったけど、増水する可能性がある川で遊ぶときは注意報をコマメにチェックするのが常識、それを怠ったのは奴らの勝手だから()いかと思い直し、土砂降りの雨が降り始めた道で事故らないよう慎重に運転する事に専念した。






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― 新着の感想 ―
あ~、そうしたい気持ちは解らんでもない。 ワタシも関わりたくないし。 ただ、後でヤツらが生き延びた場合を考えると、手を振り返したのは悪手だったかも。 知らんぷりしていたら「気づかなかった」で言い訳出来…
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