プロローグ
『ドサッ』
未来「いった。なんだよ、まだ寝かせ……」
全てを言いかけて辞めた。気持ちよく寝ていたのに見知らぬ赤い絨毯の上で寝ているのだ。状況が理解出来ずに視線を上げるとチャイナ服を着た女の人が片膝をついている。
未来・心の声(ラッキー黒のパンツめっけ)
ありがたいことにチャイナ服の横にあるスリットのおかげと寝っ転がっていることが功を奏してパンツが見えたのでニヤッと笑った。そのイヤらしい顔を見たチャイナ服の子が一言。
「きもいのだ。」
未来・心の声(可愛いツインお団子ヘアーの子のパンツが見れたのでいい夢だ。)
再び目を閉じ、愛用しているアニメヒロインのプリントがされている抱き枕へ幸せそうに顔を埋めた。すると頭元から。
??「王の御前だ、いつまで無様な格好を晒す。」
その言葉と一緒に鎧の靴で『ゴン』と脳天を蹴られた。
未来「ぎゃあぁ~。」
頭を押さえながらも未来には聞き慣れない言葉が聞こえた。
未来「は?おうさ...ま?」
顔を上げると……先程蹴られたであろう鎧の足の奥にはアニメとかでよく見る玉座には黒ヒョウが王冠を頭に乗せお座りしていた。
未来「黒ヒョウが王様ぁ?」
びっくりして大きな声で叫んでしまった。やばいと思い急いで手で口を覆ったが、目の前にいる蹴ってきた鎧の人が腰に差している剣を抜いて未来の首元にあててきた。首の皮膚が切れ、赤い血が『タラ~』と首筋を垂れていく。
未来・心の声(あ、これ死んだわ。)
未来は死を覚悟し目を強く閉じたが玉座の方から渋い声が聞こえた。
王様「よい、寝ているところを転生で呼び出したのだ。まだ説明もしておらぬ我らにも落ち度がある。大目に見て剣をしまってくれぬか?」
鎧の騎士「はっ」
未来・心の声(黒ヒョウがしゃべれんの?)
未来は心の中でツッコミながら見上げると鎧の騎士が剣を鞘に戻すところだった。
未来・心の声(綺麗な銀髪のエルフじゃん!さっき転生ってい言ってたし異世界転生じゃん。サイコー!)
と内心喜びながら右をみるとおパンツチャイナ服の女の人が片膝をついていたのでそれにならって未来も片膝をついた……。