表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Odd :Abyss Revengers  作者: 珠積 シオ
罪科の犠牲編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

223/277

獣か狩人か

「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」


 バーラド城の地下。


 少年奴隷の悲鳴が響く。同時に、少年の胸の中心から無数の電撃が弾け、その小さい身体を貫く。


「………」


 少年の前に立つエクセルは、奴隷を痛めつけているのにも関わらず、いつもの嗜虐的な笑みを収め、真剣に目の前の光景を見つめる。


 そして、


「あ―――」


 やがて、少年奴隷は目を見開き………動きを止めた。


 慟哭を宿した少年の身体は、やがて四肢の先から()()()()()、『有機物が無機物に変貌する』という異常な光景が徐々に少年の身体を蝕んでいく。


「フェー………ル………!」


 幼き少年の口から洩れるのは、共に奴隷仲間として過ごした一人の少女。―――敵の能力を封じるために無惨に殺された一人の少女の名だった。


 雫が頬を伝い、流れ落ちる。が、それすらも無感情な石の塊となりて砕け散る。


 ―――そうして、少年の全身は無機質な物質へと変貌し、幼き少年はその短い人生を終えた。


「あぁー………なんとかうまくいったか」


 エクセルは、そんな小さき亡骸の言葉を無視すると、おもむろに石化した少年へ近づく。


 そして―――


「よっ………と」


 石像と化した少年の胸を砕き―――()()()()()を取り出した。


 だが、それは『心臓』と形容するには、あまりに異質だ。


 まず血に濡れていない。―――そして、心臓の形を成していなかった。


 何も知らぬ者が見れば、それは『臓器』というより、『宝石』だと勘違いしてしまうだろう。―――透明感があり、見る者を惹きつけてやまない輝きがあった。


「初めてやってみたが………案外できるもんだな」


 エクセルが行ったのは、『勇者召喚(ギフト・ブレイバ―)』と同じ『儀式形態』の魔法―――『石なる搾取(コカトリス・ハート)』。


 石化の魔法と、付与された魔法を物質として取り出す儀式魔法『魔の象徴化(ギフト・エンチャント)』の二つの術式を組み合わせた魔法。


 いわゆる『裏の世界』の人間がたまに使う儀式魔法で、決して表に出してはならない魔法。


 その効果は至って単純。――――――対象を石化し、対象者の保有する能力(ギフト)()()()()()()()()()魔法。


 本当は、付与された魔力を宝石にするだけの魔法が、とある偶然から、石化した人間に行使すると、その人間の能力(ギフト)を取り出せることに気が付いたのが始まり。


 ―――そして、何より能力(ギフト)の正体が()()()()であると証明する魔法。


「さぁぁぁて………これで準備は完了だァ………あとは時間が来るのを―――待つのみだ」


 だが、他人を苦しめることを悦びとするこの男に、今しがた行使した魔法の歴史など関係ない。


「ハッ………楽しみだなぁ………」

閲覧いただきありがとうございます。

ギフトうんぬんの話はep96で話してたやつですね。

ちなみに、裏の人間に魔法を使える人間は少ないので、使われる機会が本当にない魔法なのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ