マクシミリアン
ここはどこだろう。確か農作業をしていて頭が痛くなったから休もうとしてたはずだが。
休む前は畑のそばの木陰にいたはずがどう見ても今は建物の中だし何より古い。
とりあえず、今までの事を思い出そうとすると違和感を覚える。
「あれ?こんな記憶なんてないはずだけどな?」
記憶を思い出そうとするとなぜか違う記憶も出てくる。
会う人に「皇子」と呼ばれる記憶。
おかしいと思いながら記憶を思い出していく。
まず思い出したこと。自分がマクシミリアンということ。そして、今が1840年で乗馬している時に、落馬し意識を失っていたことを思い出した。
「もしかして逆行転生か!」
元々、歴史や転生、逆行転生ものの物語が好きだったのでつい、叫んでしまった。
すると扉を挟んだ廊下の方で大きな足音をたてて部屋の前にきた。
「息子よ、気が付いたか!大事ないか?」
そういいながら入ってきたのは現オーストリア太公であるフランツ・カール・フォン・エスターライヒ、ようは父親だった。
「父上、馬術を学んでいながらこのたいらく、申し訳ありません。」俺はそう言い頭を下げた。
父は苦い顔をした。
「だが、お主が無事で何よりであった。次落ちねば問題はあるまい。」父はそういうと部屋から出て行った。
俺はこれからどうするか一人考え、一つの考えに至った。
「せっかく転生したけどマクシミリアンって、最後はベニート・フアレスに処刑されるんだよな。シャルロッテ・フォン・ベルギエンは幽閉させられたはずだし何が何でも処刑されないようにしないとな!」
転生もの小説と歴史が好きなので、一人生き残るために抗うために今後どうしていくか考えていくのであった。