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逃げ出したい「あなた」の物語の冒頭へ
何をもって「逃げる」というのか
私にはわからない
だって
私は
逃げるんじゃない
ほかほかで温かいおいしいごはんを食べに行くだけ
私は
逃げるんじゃない
ただ目の前で眠る猫をやさしく撫でに行くだけ
私は
逃げるんじゃない
今流行りの曲を気持ちよく聴きに行くだけ
私は
逃げるんじゃない
美しく彩られた映画を観に行くだけ
私は
逃げるんじゃない
ただこれから今まで知らなかった世界を見に行くだけ
私は
何をもって「逃げる」というのか
わからない
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「あなた」の物語の冒頭へこの詩を捧ぐ 作者：
十八谷 瑠南
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