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異世界×科学は無双の予感。  作者: 水滴
【第一章】王都内戦闘編
3/18

ギルド長の耳が長いです。

 受付嬢に待たされること20分ほどで、俺はギルドの奥の部屋へ通された。


「初めまして。ギルド長のセリシアといいます。今回はギルドの者が迷惑をかけました。すみません」

「気にするな。相手をした俺の方も悪い」


 部屋の中にいたのは、薄い緑色の髪をした、知的な雰囲気を受ける男性。

 なによりも目立つのはその長い耳だ。

 エルフと呼ばれる種族の特徴だろう。


「それで、情報が欲しいんでしたね」

「ああ。田舎から出てきたばかりでな」


 検問所でも使ったが、この言い訳は意外と使いやすいかもしれない。

 何かあったらそういうことにしておこう。


「そうだね。情報と言っても、たいそうな事は知りませんが...」

「構わない。知っている限りでいい」

「分かりました。この国はグレイシア。そしてここは王都アレスっという所まではいいですよね。ギルドと言うのは、各地にある冒険者組合で、依頼人と冒険者の仲介をしています。他にも、魔物の討伐は常に報酬が出るようになっています。ギルドに所属している冒険者には、ギルドカードが支給されます。ギルドカードは、ギルドランクと本人名以外は本人の許可がないとギルド職員でも見ることが出来ない仕組みとなっています。その機密性から、冒険者の方の多くは身分証明として使われています」

「そうか。では俺も作っておいて損は無いな」

「すぐにお作り致しますか?」

「ああ、頼もう」


 カードがあれば、恐らく街の行き来も楽になるだろうし、冒険者として活動すれば、ある程度の賃金を稼げるだろう。

 セリシアの後ろにいた受付嬢が必要なものを取りに行った。


 そこで、セリシアは鋭い目を俺に向けた。


「聞いておきたいのですが、あのような強力な魔法をどこで?」

「すまない。それは言える事ではない」

「そうですか...それでなのですが、就職するつもりなら、冒険者よりも王宮の魔導士団をお勧めしますよ」

「何故だ?」

「ははっ。あれだけの力をお持ちなのですよ?収入が不安定な冒険者よりも、安定して強ければ強いほど報酬が上がる魔導士団の方がよいでしょうよ。あなたが吹っ飛ばした者はギルドランクB。上から数えてss、s、A、B、C、D、E、Fとなるギルドの中では四番目のランクなんです。まだ子どもでギルドにも所属していない人間がBランクを負かしたと知れれば、一躍有名になるでしょうね」


 ふむ...それは大迷惑だ。それで顔がバレて魔導士団の勧誘なんて受けたらたまったものではない。


「今のところ魔導士団に興味はない。自由に動きたいのでな」

「そうですか。それはギルドにとってもうれしい。ギルド長の推薦として、初回からBランクにしておきましょう。それほどの力があるのですしね」


 それはありがたい。低ランクの依頼なんて、低額なうえにつまらないものばかり。少々罪悪感はあるが、正直そちらのほうがいいだろう。


 少し経ったところで、受付嬢が水色に輝く水晶を持ってきた。


「これに少々魔力を入れてみてください。そうすれば〈ステータス〉の魔法が使えるようまりますので、中身を確認してみてください」

「ではランクをBに変更しておきましょう」


 セリシアは水晶に軽く魔力を流した。

 その後に、俺も続いて魔力を流した。


——〈ステータス〉——

 【名前】ソウタ・ミカヅキ

 【種族】人族  【年齢】16  【性別】男


 【ギルドランク】B


 【レベル】1

 【魔力】57380/57400

 【体力】34800/34800

 【能力レベル】

    筋力 Lv.10

    知力 Lv.10

    敏速 Lv.10

    魔力量 Lv.10

    体力 Lv.10

    魔法行使力 Lv.10


 【称号】

    転生者 科学者 創造神の使徒 非情の鬼人


 【魔法適性】

    火 Lv.10

    水 Lv.10

    風 Lv.10

    光 Lv.10

    闇 Lv.10

    聖 Lv.10

    特異 Lv.10


【加護】

    創造神の加護 Lv.10

    魔法神の加護 Lv.10

    魔眼神の加護 Lv.10

    剣神の加護 Lv.10

    筋力神の加護 Lv.10

    生命神の加護 Lv.10


【スキル】

    創造 Lv.10

    魔法創造 Lv.10

    破壊の魔眼 Lv.10

    真実の魔眼 Lv.10

    身体強化 LV.10

    蘇生 LV.10



 ふむ。『非情の鬼人』という不名誉な称号以外は満足してよさそうだ。


「どうでしたか?ステータスは」

「まぁまぁだろう。体力が34800しかないのは日ごろ運動しないせいだろうな」

「....あの、今なんておっしゃりました?」

「いや、日ごろ運動していないと」

「「そこじゃない!!!!」」


 セリシアと受付嬢が同時に声を上げる。

 目を全力で開け、敬語すら抜けている。


「体力34800とは、そこまで問題なのか?」

「問題どころじゃないですよ。大問題です。いいですか?今この国にはギルドランクssの冒険者の方が三名おられます。彼らはパーティーで活動しています」

「ほう。冒険者の中では最大戦力という事か」

「そうです。しかし、その三人の体力値を合計しても、34800なんて数字にはなりませんよ...」


 ジェネシスが言っていたチートとは、想像以上に酷いようだ。

 これはさらに立ち回りが面倒になる。


「すみません。Bランクでは足りませんね。Aランクに昇格させます」


 セリシアは呆れてため息を吐いていた。


 俺は彼に言われるがまま、ステータス画面の右下にある『ギルドカード』という所を押した。 

 すると、俺の手元に青いギルドカードが出てきた。


「ギルドランクはカードの色で判別できます。Fは白、Eは黒、Dは緑、Cは黄、Bは青、Aは赤、sは銀、ssは金となっています。今昇格させますね」


 セリシアが俺のギルドカードに魔法陣を描くと、みるみる色が赤に染まっていった。


「ふむ。ありがたい」

「いえいえ、本当は最初からssランクにしたいところなのですが、規則的にギルドからはAランクまでしか上げることが出来ませんので。sランク以上の昇格は国の許可が必要なのです。私の方から今日中に推薦状を王城へ届けておきますので、明日、またここにいらしてください」

「ああ。分かった。では失礼する」

「はい。お気をつけて」


 ステータス画面をしまいながらギルドの外へ出た。


 夜までどう過ごそうか悩んでいる。


「ん、あれは...」


 俺の眼に留まったのは一つの宿だ。

 いかにも日本風で、他の建物とは異色感がただ酔っていた。


『温泉旅館 ヤマト』


 手前の看板にはそう書いてあった。


「ここにするか。今日は色々なことがありすぎた。ゆっくり休みたい」


 そういって俺はすぐに部屋をとり、そのまま寝てしまっていた。











 第三話、読んでいただきありがとうございます!

 ステータスチートはやっぱり定石ですけど楽しいですよねぇ。


 感想、アドバイスいただければ光栄です。参考になります!

 ポイント評価いただければ叫んで喜びます(※ここ重要 広告の下あたりにあるので、ポチっと押していただければ嬉しいです)


 次回の投稿は3月30日の朝9:00


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