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第一章 詐欺師ははじまりの夢を見る 

酒場の中は、見るからに狩人だったり、ファンタジーもののゲームでみるような冒険者と同じような格好をしている人たちでごった返していた。


なるほど、おおむねイメージ通りといったところか。


そして酒場とくれば情報収集の場である。当然、この世界における知識などはゼロに近しい…というか、僕の知りえていることといえばそこらの子供以下だろう。


ともすれば、僕が酒場に足を運んだ理由はひとつ。酒をあおる彼ら彼女の会話を盗み聞きしてこの世界のことを少しでも知ろうという思惑である。


しかし、ここで問題に直面することとなった。


当然、酒場で情報を仕入れるには少なくとも品物のひとつでも注文しないことには始まらない。何も飲まず、食わずのまま席に座ることは、見慣れない格好の男を見る彼らの表情からしてはばかれる。


そして僕はこの世界で通用するであろうお金はまったく持っていない。というか、転送されたときは寝支度をしていたので、そもそも前の世界の貨幣はおろかスマートフォンをはじめとする生活用品すら持っていない。


まさに無一文。


そんな状況であるからして、酒場の場所を教えてもらい意気揚々と乗り込んだ僕としてはかなりマズイということは間違いない。


当然の如く、僕は「間違えました」などと一言言い捨てて酒場を後にせざるを得なかったのである。店を出た後に客たちが笑うのが聞こえたのだが、旅の恥はかき捨てるものだと割り切るほかなかった。


店を出ると、リリアが待っていた。なんで?と思うよりも先に、「やっぱり、そうなるよね!」とドヤ顔で言ってきたのが無性に腹立たしいが、多分彼女は賢い。こうなることは予想済みであったのだろう。


さらに言えば、見た目10歳の女の子であろうとも、見知らぬ土地で話せる相手がまだそこに居たことは僕としてはありがたい。


「よく考えたら、僕は無一文だった。」


「お兄さん、魔法もろくに使えない上にお金も持ってないんだ。ダメ男ってやつ?お母さんよく言ってるんだ、絶対ダメ男には引っかかるなって!」


なんというか、何もいえない。いや、腹が立ったのは認めるが、それ以上にその「ダメ男」なんていう言葉を使われたのは生まれてこの方初めてだったし、なるほどその通りだと思えてしまうので、本当になんとも言えないのである。


「こんな僕はどうしたらいいのか、よければ教えてくれないか?」


「うーん…冒険者なら、やっぱりどこかの(※1)ルドに入団してお仕事もらえばいいと思うんだけど。お兄さんどう見たって魔物と戦えそうもないから、給仕さんとかするしかないんじゃない?ほら、さっきの酒場なんて、人手足りないみたいだし!」


「なるほど…わかった、ありがとう。行ってみるよ。」


正直な話、彼女の提案はすばらしいものだった。

そもそも、僕は酒場に情報を得るために向かったのであって、酒を飲むのが目的ではない。


酒場のウェイターでもしてみれば、情報も集まるしお金も稼げるだろう。そうすれば、たとえ一日しか使ってもらえないとしても十分現状を打破するための足がかりにはなるはずである。


僕はもう一度恥をかきに酒場へと入っていったのであった。




「おう、お前さんまた来たのか。さっきはいい見世物だったよ。で、なんにするんだ?」


今度は入店直後にそのままカウンターへと直行し、マスターらしき人物の前まで歩いていった。もちろん、それを見ていた客たちは大笑いってもんだったが、持ち前のポーカーフェイスを生かして気にしてないアピールをしたのは僕のある種の意地である。


「いえ、僕を雇ってくれないかと思いまして。」


「…は?」


「実は、僕気づいたらこの格好でこの町に居たもので、無一文な上に何も持ってないんですよ。見たところ人手も足りないみたいだし、どうでしょう?」


「いや、そうなのか。うん、それは分かったんだがな…実のところ、兄ちゃん給仕できんのか?見ての通り忙しいから結構厳しいと思うぞ?」


「僕、一応こんな感じで話してますけど、正直なところすごく切羽詰ってます。今日の宿代もないんで、一日でもいいから使ってほしいんです。大丈夫です、要領はいいほうなので!」


「うーん、分かった、こっちもちょっと忙しいからな。正直兄ちゃんと話してる時間も惜しい。裏に行って適当に給仕服着たら一回やってみろ。使えそうなら使ってやるからよ!」


「ありがとうございます!それじゃ早速。」


僕には不思議なことに、相手にイエスといわせることができる能力がある。これは、例の義務教育の時代から目覚めたものだ。

正確に言うと、相手が「いいよ」と言ってくれる様な対応の仕方や話し方が頭の中にすぐに沸いてくるのである。


それはさておき、僕は指示通り店の裏に行き、無造作にフックにかけられていた給仕服を取りすばやく着替えると、店のメニューを走り読みし、ウェイターとして酒場に戻ってきたのであった。


「お、似合ってるじゃねえか。まずはこの酒…エール酒と、つまみをあそこのテーブルの御仁たちに運んでもらおうか。」


「はい、分かりました。」


そういって指し示されたお盆は3つ。これ、マジで試されてんな?と僕は思わずに入られなかったが、そこはそれ、給仕の仕事なんて学生時代にはアルバイトで経験があるし、身体能力は割りと高いほうだ。だから手馴れた手つきでひとつのお盆を腕に乗せ、手ひとつにひとつ盆を持ち、早歩きでテーブルへと運んでいった。


そして、僕は悪意に敏感である。これも、学生のときに目覚めた力だ。僕を好奇の目で見てくる者、悪戯してやろうと思っている者、無関心な者、それらの区別がはっきりとつく。


だから、少し回り道になりつつも、それらの客のテーブルを避けて注文した男たちの下へと早くたどり着くことができた。


「お待たせいたしました。こちら(※2)ール酒と、(※3)ッドクラブのバターソテー、アルバ海産ビッグマウスフィッシュの刺身、フライングピッグのステーキ・サラマンダーソース添え、ノースバレーの名産チーズ盛り合わせでございます。」


「お、おお…ありがとう。兄ちゃん、ここの給仕だったのか?」

「さっききたときは変な格好してたな!まさか給仕だとは。」


「いえ、今さっき雇ってもらいました!…とりあえず今日だけなんですけどね。」


「え、じゃあ初めてなのか?」


「まぁそうなりますね。ですので少々慣れない部分や至らない部分があると思われますが、なにとぞ温かい目で見てください。」


「いや、今までの給仕より全然ちゃんとできてるぞ兄ちゃん。」

「天職なんじゃねえのか?」

「そうかもな!ハハハハハハ!!」


「お褒めに預かり光栄です。それでは、ごゆっくりどうぞ。」


「おう、がんばれよ!」


と、男二人で飲んでいるらしい冒険者風の格好をしているお客に見送られ、僕は少しドヤ顔でカウンターへと帰っていった。


「おう、お帰り。なんだ、兄ちゃん今までどっかの店で給仕やってたのか?」


「うーん、まぁ、そんなところです。」


「そうか。聞き耳を立ててたわけじゃないんだが気になって対応も見てたんだが、教えてもいないメニューまで覚えているとは。裏で読んだのか?」


「そうですね、一通り目は通しておきました。」


「なるほど、使えるじゃねえか。いいぜ、とりあえず今日一日働いてもらう。頼んだぞ!」


「お任せください。」


「じゃ、次はこれだ。酒は名前だけじゃわかんねえだろうから教えるが、食い物は分かりそうだから言わん。わかんねえもんだけ聞いてくれ。というわけで、こっちはクリムゾンエール。んで、こっちはドラゴンアイズって酒だ。これ、あのテーブルな。」


「はい。」


今度はお盆が2枚。しかし、できれば片手は空けておきたいので、先ほどと同じく、右手と右腕に一枚ずつ乗せて運ぶことにした。

なぜ片手を空けておくのか、というと、今まさに空いたジョッキがこっちに飛んできそうだからである。もちろん、わざと避けて通った悪意あるテーブルからだ。


僕は早歩きで指定されたテーブルの場所まで向かったのだが、やはり僕の視線が外れた瞬間に左からジョッキが飛んできた。予想していたことだし、予想通りお盆を狙ってきたので、空いていた左手でそのジョッキを捕まえると、右手の親指にそれを引っ掛けてさも何もなかったかのようにテーブルへとたどり着いた。


きっと、すごく悔しがってるんだろうなぁ。


「お待たせしました。こちら、ドラゴンアイズとクリムゾンエール、お食事のほうは、レッドドラゴンの卵焼き、バーサークチキンの手羽先です。」


「お、ありがとさん。兄ちゃん、意外とやるねぇ?横からジョッキ投げられてんの見えたけど、ありゃもう10分はまたねえといけねえと思っちまったよ!」

「そしたら見事キャッチだからな。センスあるよ。」


「たまたまですよ。それより、そちらのジョッキとお皿、お下げしますね。」


「おう、悪いな。この店客も柄悪いけど給仕も割と柄悪いの多いからな、丁寧なの見るとホテルかと思っちまうな?」

「そりゃたしかにだな!でも気分いいぜ、やっぱり。もてなしってのはこうでなくっちゃな!」

「兄ちゃん、今日初めてなんだってな?応援してるからよ、がんばれよな!」


「はい。ありがとうございます。それでは、ごゆっくり。」


僕は先ほどジョッキを投げてきたテーブルから悪意がなくなったのを感じ、ふと目をやると、マスターがちょっとお話しているようだった。

あのマスターもなかなか只者ではなさそうである。


カウンターまで戻ると、洗い場に下げた食器類を置きに行く僕だったが、そこで別の店員の姿を見た。見たところ僕と同じくらいの年だが、髪の毛が金色でツンツンしている。見るからに不良っぽい。


「これ、お願いしてもいいですか?」


「あん?誰だお前。初めてみる顔だぞ。」


「これは申し訳ない。僕、今さっき雇ってもらったところです。一日だけかもしれないですけど。」


「へぇ、この店の忙しさを見て手助けか?好きもんだな?」


「僕一文無しなんで、無理言って働かせてもらってます。」


「なるほどな、日銭が欲しい男と人手が欲しい店。」


「みたいですね。」


「ふーん。まぁ、今日だけってんなら自己紹介もいらねえな。その食器はそこに置いといてくれ。ジョッキはこっちだ。」


「はい。よろしくお願いします。」


「おう、そっちもがんばれなー。」


この会話がなされている間、彼の手は一秒たりとも止まっていない。ベテランなんだろうか。

僕は指定された場所に食器を置くと、汚れのきつそうな皿には水を張っておいた。生活の知恵であるが、ここの店の皿は水を張っておいて置くということをしないらしいので、洗う側からすれば結構な労力である。


僕なりのちょっとした親切心だが、その後、何度か食器を置きに行ったとき、水を張っておいた皿を洗う彼は少しばかり驚きの表情をしていたので、正解だったようである。


さて、異世界にきてはじめての労働がまさかのウェイターだったということは完全に計算外だったが、その日は結局終了の時間まで客足が途絶えることもなく、体感で言えば夜の2時くらいに閉店となったのであった。


「お疲れさん!兄ちゃん、よく働いてくれたな!」


「お疲れ様です!思ったよりも疲れました。こちらこそ、急なお願いを聞き入れてもらってありがたかったです。」


「いやー、正直ここまで動けるとは思わなかった。うちの客は柄悪いからな。ジョッキ投げられたときはまた喧嘩になると思ったが、キャッチしたときの客の顔はなかなか見ものだった。」


「ちょっと意地悪そうなお客さんでしたからね。」


「おっ、お疲れ!アンタ皿に水張ってくれたな?いつもより洗いやすくてよ、助かったぜ。」


「あ、お疲れ様です。皿にこびり付くような汚れは石鹸水かなんかを入れておくと洗うときに落ちやすいです。以前給仕の仕事してたときは毎回やってましたから。」


「そうなのか。目から鱗だぜ…。」


「うん。今日の働きぶりを見るに、金に困ってんならうちでもう少し働いてもらいたいんだが、どうだい?」


「マスター、それ賛成っす。こいつが居ればかなり楽になるっす。」


「願ってもない申し出です。よろしいのですか?」


「ああ、むしろお願いしたいくらいだ。」


「それでは、明日からまた?」


「おう。じゃ、交渉成立だな。よろしく頼むぜ!えーっと…そういや、名前聞いてなかったな。なんていうんだ?」


「名前ですか…アーサー・マーコットです。」


「アーサー・マーコットか。珍しい名前だな。俺はリオネルだ。リオネル・グリフ。よろしくな。」


「はい、こちらこそよろしくお願いします。」


「おう、俺も自己紹介しとくかな。俺はハウル・フォルネウス。ハウルって呼んでくれ!」


「分かりました。よろしくお願いします、ハウルさん。」


「んで?聞く暇がなかったが…お前、何があったんだ?」


「えっ?」


「だから昼間の話だよ。変なかっこして自信に満ちた顔で入ってきたと思ったら立ち止まってそれから踵を返してでてったじゃねえか。」


「…あー…。実は…僕は、魔法が使えないんです。それで、捨てられたんですね、きっと。」


「…は?魔法が使えない?」


「ええ、そうです。」


「…嘘だろ…そんな話聞いたことないぞ?」


「嘘だったらいいんですけどね。」


「…一文無しって言ってたが…」


「ええ。まず僕はこの国に来たの初めてなので。」


「見知らぬ土地で金もなくただ一人…か。そりゃ切羽詰まるって話だわなぁ。」


「ありえない…ですよね?」


「ありえない。けど、事実そうなっちまってるようだしな。」


「マスター、店の二階使わせてやれないですか?」


「うん、そうだな。事情が事情だし、家がなきゃえらいことになっちまうしなぁ。いいぜ、うちの二階使えよ。」


「ホントですか!?」


「ああ。もちろんだ。お前は仕事もできるしな。だから忙しいときは仕事はいってないときも手伝えよな?」


「もちろんです!ありがとうございます!」


「おうよ、持ちつ持たれつってやつだな。」


「よかったな、アーサー。」


「ええ、ハウルさんもありがとうございます。」


「俺よかマスターに感謝しろよ?」


「はい、もちろんです。」


「よし。それじゃ、俺歴史に詳しいやつ知ってるから、以前にも魔法が使えないやつがいたかどうか調べてもらってやるよ。」


「…いえ、それは大丈夫です。」


「あん?なんでだ?」


「散々、調べたんですけど…原因は分からずじまいで。」


「そうか。まぁ、一応聞いてみるから、だめもとでな。」


「…わかりました。お願いします。」


「よし、湿っぽい話は終わりだ!今日は歓迎会だな!」


「いいっすね!飲みましょう!」


「え、明日も仕事なんじゃ…」


「かてーこというなって!!店のおごりだぜ!!」


「…ああ、まぁ、ほどほどにな?」



こうして、僕は宿と働き口を手に入れたのであった。

ちなみに、この世界のことも、今日の仕事中に客の話を聞いて大体わかってきたので、大収穫である。


僕は酔いつぶれた二人を尻目に、二階の部屋のベッドに寝転ぶと、長い一日に幕を閉じたのであった。

思ったより長くなりました。


※1 ギルド

広義的な意味でのギルドとは、同業者によって作られた技術独占のための各職の商業組合のことです。

そして、ファンタジー世界におけるギルドとは、たとえば商業ギルドであったり、職人ギルドであったりとさまざまですが、やはり上記のギルドとは少し違った意味合いで使われることが多いようです。

ちなみに、この作品におけるギルドとは、商業ギルドなどといった名目で、各都市に支部があったりといった形ではなく、いわゆる冒険者たちが籍を置く組織といった意味で使われます。


※2 エール酒

エール酒とは、いわゆるビールの一種のことです。この作品では、ビールのことをエールといっているのだと思っていただければ問題ありません。

ちなみに、現実においてもエールというのは存在し、いわゆる普通のビールよりもフルーティーな味わいが特徴のお酒です。

ビールにはスタイルがあり、エールというスタイルと、ラガーというスタイルに分けられています。日本で普通に販売されているもののほとんどは、エールではなくラガーということになります。


※3 この世界の生き物たちと料理

この話では、この世界の生き物たちを使った料理がたくさん出てきます。


・レッドクラブ・

その名のとおり赤いカニのことです。ただし、見た目としてはタラバガニほどの大きさのサワガニみたいな形だと思ってください。モンスターに近い存在ですが、雑食性で、藻の一種ばかりを食べている種類が存在し、料理向けに使用されるレッドクラブはその藻ばかりを食べているカニになります。

肉や魚を主食としているレッドクラブは、おいしくないから、というのがその理由です。


・アルバ海産ビッグマウスフィッシュ・

この世界にはたくさんの海の名称があります。ここでいうアルバ海というのは、いわゆる地中海みたいなものだと思ってください。

ビッグマウスフィッシュは、大口の魚であり、白身で、淡白ながらも引き締まったからだが特徴で、特にアルバ海に生息しているビッグマウスフィッシュは体が大振りながらも程よく乗った脂と筋肉がマッチして、プリプリとした食感をもっていますので、よく刺身にして食べられます。大きさは、鯉くらいの設定です。


・フライングピッグ・

空飛ぶ豚です。正確に言うと、空気を体に取り込み、それに加えて魔法によって空中を浮かぶことが出来るニワトリくらいの大きさの現実世界で言う豚に似た見た目の生き物のことです。味はそのまま豚肉ですが、若干イノシシに近い臭みがあるので、基本的には香草やスパイスなどでその臭みを取り除いて料理にされます。ちなみに、サラマンダーソースはいわゆるチリソースみたいなものですが、見た目の見るからに辛そうな赤さとは裏腹に、うまみのほうが強くて、ピリ辛といった具合のソースです。


・ノースバレーの名産チーズ・

この世界にはヤギに似た生物が存在しており、益畜として飼われていたりします。いわゆる酪農です。

ノースバレーは、ノースユーレンシアよりも遠く北に存在する巨大な渓谷です。そこにしかいない黒い体皮を持つそのヤギに似た生物、シャドウホーンという種類の生き物から採れる乳から作るチーズは、ほかのチーズよりも風味が強く、この作品における世界のチーズ好きなら一度は食べてみたいといわれるほどおいしいチーズです。


・ドラゴンアイズ・

龍の瞳と称されるこのカクテルは、さまざまなリキュールやお酒をブレンドしたものです。完全に混ざるのではなく、ただ注ぎ合わせただけのもので、色合いが豊かで見た目が華やか。そして、味も相性がいいお酒だけを合わせているので、さまざまな味わいを楽しめるのに喧嘩しないというのが特徴です。店によってブレンドするお酒も変わってくるので、お酒好きの人々はお気に入りのブレンドを見つけるのが通だとされています。


・クリムゾンエール・

その名のとおり、赤いエール酒です。従来のエール酒に、チェリーの果汁をブレンドしたカクテルに近いお酒です。口当たりがよく、さわやかで少し酸味のあるフルーティーなビールという表現が一番しっくり来ます。


・レッドドラゴンの卵焼き・

レッドドラゴンは非常に凶暴な竜の一種です。

まさにモンスターといえるほどで、体も非常に大きく、赤い体皮を持っています。

油分を含んだ液を蛇が毒使うように頭部の器官で生成、それを噴射すると同時に発火石のような構造を持つ前歯の裏側の硬い部位をぶつけて発火させることで火を噴出すという攻撃方法を持っています。

番となったレッドドラゴンは交尾を終えると巣の中に卵を生みますが、その卵によって作られる卵焼きは、絶妙な味わいを持っているので美食家の間ではかなり有名な食材です。

ところが、竜種と戦闘する危険性が高いので、流通が少なく、卵自体が高価なので、卵自体大きいのですが、あまりお店でも並ぶことは少ない料理です。


・バーサークチキン・

非常に凶暴なニワトリのような生き物です。

味も見た目もニワトリですが、とにかく凶暴で同じ種類同士でも争いが絶えません。そのため、家畜にすることも出来ないので、もっぱら野生のものが食材として出回ります。

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