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言の葉を紡ぐ少女と黒の翼  作者: 羽紅
プロローグ
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プロローグ

初めまして、羽紅と申します。なろう初投稿ですが、どうぞよろしくお願いします。

あなたを縛る鎖から私はあなたを解き放ちたい


恨みと憎しみに囚われないで


本当は誰よりも心優しいひと





****************




光ひとつ入らない暗闇。音一つない静寂。そして、この空間では温度すらなく、温かみも感じなければ寒さを感じる事もない。

だが、何もないはずのこの空間は彼にとって、とても冷たい空間だった。

心を凍らせ、何かを考える思考力を奪うほどに。

もう、どれだけの時間をこの空間で過ごしたのか。

とうの昔に時を数えるのをやめた。

そもそも、この空間では時間の感覚などすぐに狂ってしまう。

それに、時を数えようとも、この空間から解放されることなどないのだから。

これからも、永遠の時をここで過ごし、いつか己の命が尽きるその時まで、解放されることはない。

希望を持っていても辛いだけだ。

彼は何もないその空間で、久しく開けてなかった目を開く。

何かが見えるわけではなかった。

それでも、闇を見つめ手を伸ばす。

だが、その手をつかむ者はいない。

彼は小さく悲しげな笑みを浮かべ、諦めたようにまた眠りにつく。

いつか、死という名の解放が訪れることを願って。






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