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10、vsオーク

がぁと鳴いたのは、すぐに倒してくる、という意思表示だったが彼女には俺の意思があまりうまく伝わっておらず、急に走っていった俺を見て驚いて慌てて止めようとしてきた。


「あっ、ドラゴンさん!」

「るがぁ!」


 俺は大丈夫!というように後ろも振り向かず、返事してオークに走っていく。

 彼女も俺が行ってしまったので、あきらめてその場に立ち尽くし、杖をこちらに向けて何か俺に向かって飛ばしているようだ。

 それは微かであったが、力が増加する魔法だった。俺はエナジードリンクを飲んだかのように体の中から力が湧き出てくるのを感じ、オークを睨みつけた。これなら、きっとこのオークなど一捻りだろう。さて、どこを狙おうか。


 すぐに俺はオークの周りを周回し始めた。身体全体を見渡すためなのと、ある程度のおおきさ、弱点を見つけようとしたが、どこにも傷はなかった。さっき戦っていたときにそういえば回復をしていたな、と俺は思い出した。

 頭を2つに割ってもすぐに元通りになるオーク……あれ、勝てる希望が少し減った気がする。


 観察をしているだけじゃもちろん埒が明かない。なので今度はオークに向かって走り出した。オークはもちろん俺をその大きな棍棒で殴ろうとしてくる。動きは遅いが、威力はとてつもなさそうなその金棒は、俺にはスローモーションに見え、軽々と避けることができた。

 だがその先で油断したのか、棍棒が地面にぶつかった衝撃で起きた揺れに気づかず、俺は割れた地面に巻き込まれた。たまたま大きな穴で、結構奥まで落ちてしまう。


 その落ちていた地面の一番下は針が出ていて、危うくそのでかい針に体が一本刺しになるところであった。くそっ!こんな小癪な手を用意しやがって……

 俺は両手両足の爪をその地面に突き刺しなんとか這い上がる事ができた。

 その勢いに乗って、今度はその割れた地面の間に落ちないように注意しながら、さっきのように走っては、オークの脇腹に向かっていった。

 するとオークはニィッと笑った。

 何だ?と思い辺りを警戒すると、地面からまた太いトゲがオークが混紡を振り上げると同時に俺の居た真下から飛び出してきた。空中にいたため避けることなど到底できず、そのトゲが俺の尻に刺さらないようにするしかなかった。

 背中に思いっきり大きなトゲをくらい、体の中の空気が押し出されて、俺は無惨にふっ飛ばされた。


 その時、俺はある光景を思い出していた。

 そう、俺が前世で死んだ瞬間のことだ。あのときも背中から大きなものに突かれて死んだ。だがあの時はおそらくトラックで、平面がぶつかってきたのだ。

 今回は、1点に集中したトゲだ。普通の人なら貫通しているだろう。おそらくそれを思い出したのも自分が貫通したと思い込んだから。

 だが目を瞑ってふっ飛ばされ、気がつけば地面に激突した。


「っ……いってえ!」


 コロコロと転がった先はオークの足元だった。

 目を開いた瞬間痛みに悶える間もなく、オークが足を上げて俺を潰そうとしてきた。

 チャンスだ!


 俺はその足の裏に手を伸ばし、爪を突き刺した。そのまま抉り、深く大きな傷口を作った。


「ぐおおおおおおおおああっ!」


 オークが痛みで泣きわめく。

 やっぱり足の裏は神経が集中して修復が他より若干遅い!なんとなくそうかなと思いつつやってみたが、意外とすんなりうまく行って正直驚きだ。

 俺はそのチャンスを逃すこと無く、すぐさま足を振って立ち上がって、背中に回った。

 そしてそのまま、背中に無数の爪痕を抉りながら登り首にかじりつき肉をむしった。追加で爪でより深い傷を作り、また一発、また一発とその傷を深くしていった。

 オークの呼吸は浅くなり、俺を掴もうとひたすら背中に腕を伸ばしていたが、ちょうど届かないところに俺はいたため、攻撃されることはなかった。


 その傷口から青い液体がドロドロと出てきて、背中に降り掛かった、ついでに俺にも降り掛かった。


 汚い血液を浴びてしまって、俺の体はその体から滑り落ちそうになり、オークの体をより深く刺していった。そのたびにオークは苦しそうな声を上げる。

 俺もこの悲鳴を聞くと心が痛くなる。

 もしこうなったら俺は絶望して足から力が抜けて諦めて死ぬのを待つだろう。

 だがオークは生きる意思を持っていて、諦めず俺に向かって針を飛ばしてきた。だが流石に傷口に刺さることを警戒してるのか、飛んでくる速度が遅く、皮膚にへばりついていれば簡単に避けられた。


 このままじきに切り続ければ、血液多量で死ぬだろう。

 俺は勝ちを悟って、そのオークにかぶりついてはその肉を食べた。味の感想はと言うと、生臭い牛乳だ。匂いが腐った牛乳のようで、牛肉のようだった。


 オークはふらふらとし始めた。流石にやばいのだろう。

 地面は青く染まり、すでに土にまでその血が浸透していた。

 俺はもう良いだろうと思い、そのオークに刺している爪を引き抜き、地面に着地する、すると地面はぬかるんでいて、足が少し埋まってしまって動くのがちょっと遅くなった。

 その瞬間を突かれ、俺は後ろから針を刺された。


「ガァッ”!!」


 幸いその針は背中に当たらず、脇の間をすり抜けた。だが羽に刺さってしまった。想像し得ない痛みを感じるが、刺さったままでは動けないので今度は背中を刺される恐怖で奮い立ち、そのまま羽を一部引きちぎった。あまりの痛みで視界に無数の光が見える。失神しそうな証拠だ。

 だがここで失神してしまっては元も子もない。俺が倒れたらあの人にオークが向かっていくだろう。だとしたら、さっき助けたのにまたしにそうになってしまう。

 だめだ、耐えろ!!

 俺は自分自身の体を叩き起こした。胸を何度も叩く。心臓にその振動が響くくらい強く叩いた。


「があああああああああああっ!」


 そして咆哮した。自分を奮い立たせ、オークをビビらせるために。

 俺はまた走った。すると、途中で彼女の魔力を感じ彼女の方向を見ると、俺に向かって緑色の光を飛ばしてきていた。回復魔法のようで、俺の羽の欠けた部分がじわじわと戻ってきて、それに体中の疲労感も癒やされていくのがわかる。

 なんというか、空気でマッサージされているようだ。そんな感じの温もりを感じる。


 オークはその間も俺を狙おうとしたが、うまく腕に力が入らないのか魔力切れなのか、針は飛んでくることはなかった


戦闘シーンムズい

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