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シティーガールハンター2  作者: 椎家 友妻
第一話 新しい生活と狩人の相棒
9/37

9 由奈ちゃんの心配

 とか思っていると、由奈ちゃんは私と綾芽の制服の袖を両手でそれぞれキュッと掴み、

真剣な顔つきで言った。

 「私、しぃちゃんや綾芽ちゃんの詳しい事情はわからないけど、

くれぐれも危ないお仕事はしちゃダメだよ?

二人は私の大事な大事なお友達なんだから、そんな二人が大けがしたり、

その、死んじゃったりしたら、私、私・・・・・・」

 そう言って由奈ちゃんはうつむいて言葉を詰まらせる。

そんな由奈ちゃんを見て私と綾芽は慌てて声をかける。

 「だ、大丈夫よ由奈ちゃん!

この前のは本当に特別な状況だっただけで、普段はそんな危ない仕事とかはしないから(多分)!」

 「そうですよ由奈さん!私たちの仕事は本来そんなに危険なものじゃないんですよ?

せいぜい銃や刃物を持った男をぶっ飛ばしたり、

麻薬の密売組織をぶっ潰したり―――――モガガッ」

 おバカな事を口走る綾芽の口に、私はウサギの形にカットされたお弁当のリンゴを突っ込み、

由奈ちゃんにこう続けた。

 「と、そんな映画みたいな危険な仕事は絶対しないから、安心して?ね?」

 「うん・・・・・・」

 由奈ちゃんは頷いたが、それで心配が消えた訳ではないというのは、私の目からもはっきりとわかった。

胸の中がギュウッと締め付けられるように痛んだけど、

それ以上由奈ちゃんの心配を(やわ)らげるような言葉が、私の頭には浮かばなかった。



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