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シティーガールハンター2  作者: 椎家 友妻
第七話 それからのあれこれ
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2 柊さんの変化と、黒幕のその後

 「いいよ、別に」

 その日の放課後、私は資料室に柊さんを呼び出し、

まだ殺しの依頼主の件が片付いていない事を柊さんに告げた。

それに対する答えがこれだった。

 「い、いいの?だって、またその人は別の殺し屋に、柊さんを殺すよう依頼するかもしれないんだよ?」

 私はそう訴えたが、柊さんはしばらく考え、ニコッと笑ってこう言った。

 「うん、やっぱりいいよ。きっとその依頼主の人も、あの戦いをどこかで見てたんでしょう?

なら、もうこれ以上私の命を狙おうとはしないと思うな。

何となくだけどね。

だって私も昨日までは、私を殺そうとする依頼主にすっごいムカついてて、

チャンスがあれば引っぱたいてやりたいくらいだったんだけど、

綾芽ちゃんとあの殺し屋の女の子の凄い戦いを見たら、

そんな事どうでもよくなっちゃったんだもん。

あの子達は私みたいにちっぽけな感情じゃなくて、もっと大きな目的を持って戦っているんだよ。

きっとあの殺し屋の子もね。

そうじゃなきゃ、あんなにメチャクチャ強くなれる訳ないもの。

多分、私を殺そうとしてたその人も、少なからずそういう事を感じたんじゃないかな?」

 「そう、か、そうかも、ね」

 「そうだよ。それにどうして殺したいほど憎まれたのかって色々考えもしてみたけど、

結局わからずじまいだったし。

きっと私のわからない所で、色々その人の恨みを買っちゃったんだろうね。

でもそう考えたらさ、人は誰とでも仲良くなれる訳じゃないんだなって、つくづく思ったの。

色んな考え方の人が居て、色んな解釈をする人が居る。

それをあらゆる人とわかり合うっていうのはちょっと難しいよ。

せいぜい『ああ、こんな人も居るんだな』って受け止めるくらい。

でもそっちの方が、あらゆる人と仲良くなるより大事な事なんだなって思うんだ。

だから、もうこの話はおしまい。

万が一また別の殺し屋から殺人の予告状が届いたら、またボディーガードをお願いするね。

あ、でも、また今回みたいな事になったら、舞川さんが怒るよね?」

 そう言って柊さんは無邪気に笑った。

何だか柊さんも、今回の事件で色々感じた事があったみたいだ。

 それからの柊さんは、周りの人たちとの距離の取り方も少し変ったように感じた。

今までみたいに誰とでも仲良くするんじゃなくて、仲良しと知り合いとのメリハリをつける、

みたいな?

周りの人は気づいてないかもしれないけど、そういう話をした私は、柊さんの心の変化を敏感に感じていた。

 ちなみに、いわゆる今回の事件の黒幕である信濃根さんはどうなったのかというと、

柊さんと同じように、綾芽たちの戦いを見て改心した・・・・・・

訳ではないらしく、あの戦いの翌日から、学校に来ていないらしい。

その理由は、園真会長が悪魔のような微笑みを浮かべながら教えてくれた。

 「あの戦いのあった夜、私は信濃根多美に会ったのよ。それで教えてあげたの。

『あなたは殺し屋の存在を他人に漏らしてしまったから、

あなたが依頼した殺し屋は、今度はあなたの命を狙うそうよ』って。

彼女、気が違ったような悲鳴を上げていたわ。

あぁ、人が壊れる瞬間って、何度見てもゾクゾクするわね♡」

 この事件の黒幕は信濃根多美だったけど、この事件の一番の悪党は、間違いなく園真会長だろう。

本当に、味方につけても敵に回しても恐ろしい人だ。

 まあとにかくこれで、この事件は無事に解決した。

ハッピーエンドかどうかは、別にして・・・・・・。



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