3 戦闘開始!
体勢低く綾芽の懐に飛び込み、左手の鞘から唸るような一閃を綾芽の首目がけて放った!
「くぅっ⁉」
この一撃には流石の綾芽も虚を突かれたのか、地面に倒れこむようにギリギリでそれをかわす!
そしてそのまま潟奈ちゃんの足首目がけて暴憐棒を打ち込んだ!
が、潟奈ちゃんはそれをふわりと舞い上がってかわし、
瞬を両手で大きく振り上げ、着地と同時に綾芽の頭にためらいなく振り下ろす!
綾芽は一瞬早く飛び起き、二回バク転をして潟奈ちゃんから距離を取った。
「な、な、何あれ?二人とも人間?まるで格闘ゲームみたいな動きなんだけど・・・・・・」
綾芽と潟奈ちゃんの戦いを見て、柊さんが目を丸くして呟く。
「彼女、以前のようなためらいがなくなっているわね。
どうやら本当に、真の殺し屋として覚醒したようね?」
と、園真会長は私を睨みながら言った。
そんな怖い目で私を見ないで。
私は本当に、何もしていないんです。
ただ彼女が勝手に立ち直って、勝手に覚醒しただけなんです・・・・・・。
そんな中、二人の戦いは更に激しさを増していった。
潟奈ちゃんが息もつかず斬りかかり、綾芽はそれを紙一重でかわし、反撃を繰り出す。
お互い凄まじい攻撃を浴びせるが、いずれも決定的な一撃とはならない。
勝負はほんの一瞬で決まる。それほどに互いの実力が互角の戦いだった。
「こ、この戦い、一体どうなっちゃうんですか?」
柊さんが思わず呟いたが、それに答えられる人間はここには居なかった。
と、次の瞬間、綾芽が潟奈ちゃんの額目がけて暴憐棒で突きを放った!
潟奈ちゃんはそれを見極め、その棒先をかわ――――――したかと思った刹那。
ごつぅっ!
その棒先が見事に潟奈ちゃんの額に命中した!
「くっ⁉」
完全にかわしたと思った潟奈ちゃんは、額を押さえて二、三歩後ずさった。
それを見た綾芽はしたり顔で暴憐棒の棒先を縮めた(・・・)。
そうか、暴憐棒は手元のボタンで一メートルから三メートルくらいまで長さを調整できる。
突きを放った瞬間、棒を伸ばして潟奈ちゃんの間合いを狂わせたんだ。
「小賢しいですね。そんな小細工じゃあ、私は倒せませんよ!」
潟奈ちゃんは吠えるように叫び、再び綾芽に斬りかかった!
その速さたるや凄まじく、今度こそ綾芽の首を斬りつけたかに見えた!
が、その瞬間綾芽は両手で暴憐棒の真ん中を持ち、そこを軸に扇風機の様に回転させた!




