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シティーガールハンター2  作者: 椎家 友妻
第六話 最終決戦
32/37

2 柊さんの挑発

 「え、も、もしかして、あの子が私の命を狙ってる殺し屋なんですか?ホントに?」

 潟奈ちゃんの姿を初めて目にする柊さんは、戸惑いの声を上げる。

そりゃそうだ。その姿は白のワンピースのセーラー服をまとったかわいらしい女の子。

そのか細い手に丈の長い日本刀を携えている事を除けば、

彼女が殺し屋だというのはとても信じられないだろう。

そんな柊さんの問いかけに園真会長が

「そうよ」

と手短に答え、私たちは少し距離を置き、潟奈ちゃんと対峙した。

 心なしか潟奈ちゃんは以前よりも落ち着いた雰囲気で、

余裕すら感じられる笑みを浮かべている。

その潟奈ちゃんは、至極落ち着いた口調でこう言った。

 「あなた方はまたここにいらっしゃると思い、先回りしておりました。

おや?今日は付き添いの方が一人増えていらっしゃいますね?」

 潟奈ちゃんの言葉を受け、柊さんは綾芽の背中越しに声を張り上げた。

 「そうよ!私の名前は柊彩!あなたの本当のターゲットよ!

こっちの彼女はこの前私の身代わりになってくれていたのよ!

やーい、だまされてやんの!」

 そう言って舌を出す柊さん。

するとそれを戒めるように園真会長が柊さんに言った。

 「だからそうやって相手を挑発するような事を言うなって言ってるの!あなた死にたいの⁉」

 「いやあ、だって何か言ってやらないと気が済まないじゃないですか」

 柊さんは悪びれる様子もなくそう返す。

意外とこの人、キモが座っているのかもしれないな。

なんて思っていると、潟奈ちゃんは気にする様子もなくこう続ける。

 「そうでしたか。人をだますのはよくない行いですが、今回に限って言えば、私にとっていい事でした。

私の恩人を、斬らなくても済むので」

 「恩人?」

 潟奈ちゃんの言葉を聞いた綾芽と園真会長が、怪訝(けげん)な顔で私を見る。

だけどこの期に及んであの公園の出来事を白状する気にもなれないので、

私は心当たりのないフリをして首をかしげた。

 「まあいいでしょう。どちらにしても私はあなたを倒し、柊さんの命をお守りするまでです」

 綾芽が気を取り直してそう言うと、潟奈ちゃんは鞘から愛刀の瞬を半分だけ抜き、殺意に満ちた目で言った。

 「そううまくいくでしょうか?何しろ私はこの前戦った時とは違います。

あるお方のおかげで、真の殺し屋として覚醒する事ができましたからね」

 「あるお方のおかげ?」

 潟奈ちゃんの言葉を聞いた綾芽と園真会長が、また怪訝な顔で私を見る。

私はもう何も聞こえないフリをして無視を決め込んだ。

それにしても潟奈ちゃんはその言葉通り、真の殺し屋として覚醒したのかもしれない。

以前よりも殺し屋っぽいオーラが出ているし、

いかにも悪者というそぶりで愛刀の瞬をベロリと舐めあげたりしている。

 「痛っ⁉」

 その拍子に自分の舌を切ってしまったみたいだけど、まあそれは見逃してあげよう・・・・・・。

 とにかく綾芽と潟奈ちゃんは火花が出るような激しい視線をぶつけあい、

互いに自分の相棒を構え、ジリジリと間合いを詰めていく。

 「今日は手加減なしですよ。泣いても許してあげませんからね」と、綾芽。

 「それは私も同じです。私は殺し屋ですのでね、殺されても恨まないでくださいね?」と潟奈ちゃん。

 次の瞬間、潟奈ちゃんが仕掛けた!



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