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ライラの苦悩 後編

本編とは全く関係ありませんが書いてしまいました

宜しくお願いします

(今度こそ成功させなきゃ!)


 5度目のクスノキの下の空間。

 そして4回目の召喚の儀式。

 アミカとは連絡が取れない。

 でも、アミカのいる世界と繋がった気はする。

 そして、目標とする人物を引っ張った気もする。

 でも、ここまで連れてこれない。

 文献をしらべた。

 術式の改良は行った。

 手順も吟味した。

 役に立ちそうなことは全部やったつもり。


「すべてはあいつらが悪い」


 送る儀式の際に受けた攻撃。

 確実にアミカに影響があったと思われる攻撃。

 もしかしたら怪我かなにかをしたのかもしれない。

 衝撃で何か重要なアイテムを落としたのかもしれない。

 胸がぎゅうっとなる。

 ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう。

 私のアミカを返せ。

 ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう。

 ただじゃおかない。


「ライラ殿、では定刻でございます」


 老魔法使いが声をかけてくる。


「わかりました。はじめます」


 外からの魔力が遮断されるのがわかる。

 ライラが詠唱を開始する。

 もう4度目。

 魔銀で成形されている補助の魔法陣にも魔力を流しつつ、異世界への扉を開く。

 ダイヤモンドダストのように微細な光が空間を覆う。

 幾重にも重なった魔方陣が顕現し、そして回転し、振動し、伸縮する。

 驚異的に複雑な魔方陣。

 光の輝くが強くなり、急に掻き消える。


「えっと・・・」


 魔方陣の中心に、中肉中背でジーパン、Tシャツの無精ひげのアラフォーの男が立っていた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「聞き取り調査によりますと、男のいた世界では、反射魔法、分解魔法はおろか、魔法そのものが一般的ではないとのことであります」


 沈黙が支配する会議場。


「そうか・・・では、失敗ということか」


 獅子王が呟く。


「いえ、決して失敗とは言えません。特定の異世界との扉を開き、人間を召喚できたという意味では成功です。しかし、その異世界が、我々の求める魔法技術を保有していないということです」


 大公が説明する。


「まぁ、失敗じゃの」


 ドワーフが言い放つ。


「血族ではないのかえ?」


 気まずい雰囲気の中でエルフが続ける。


「黒髪、肌の色は黄色。言葉もほぼヒジ国語。彼の者は金髪、肌の色は白。彼の者の手引きをした我が国の子孫の可能性はありますが・・・」


「魔力はないのかね」


 老魔法使いが尋ねる。


「かなりの魔力を保有してはおりますが、使ったことはないようです」


 再び沈黙が落ちる。


「では・・・」


 おずおずとライラが口を開くと大公が静かに答える。


「魔法そのものはうまくいったが、つながった先と召喚した者等、結果が我々の望んでいたものとは違う可能性が高い。いったん、儀式は中止し、召喚した男の調査を優先したい」


 するとカーミラが大公を質す。


「今回で、終わりではないととっていいんだね」

「はい、英雄殿。しかし、このまま同じように召喚を重ねるのはいかがかと」

「アミカは? アミカはどうなるのです!」


 ライラが立ち上がって叫ぶ。


「これ、ライラ!」


 獅子王がたしなめる。


「それについても、今後、検討ということで」


 大公が大人の対応をとる。


「あいつらのせいだ、あいつらのせいだ。絶対に許さない、あいつらが、あいつらが・・・」


 座り込んだライラが絶望の表情でつぶやく。

 カーミラはライラの背中をなでてやることしかできなかった。


お読みいただきありがとうございます

次回から本編後編再開します

お気に入り頂ければ、ブクマや評価をいただければ嬉しいです

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