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1章―1 始まって欲しくない物語

自分で言うのもなんですがはっきり言って駄作です。それを理解のうえ読んで頂けたら嬉しい限りです。

 「やった。ついについに……」


 姫奈梓は歓喜の表情を浮かべていた。これでついに彼女の夢は叶う。ずっと思っていた想いが成就する。ここまで来るのに姫奈は多くの物を失い、壊して、消していった。ただただこの日のこの場面のためだけに。それでも今この瞬間に得たものの方が大きいのだろう。

 あの人のために。ただそれだけを目指して考えて考え抜いた結果。それが今。

 この瞬間を姫奈は大事に大事に噛み締める。そしてそのひと時を楽しんだ姫奈はすべてを終わらせる。

 中学2年生の姫奈梓は同級生である中村大悟を――――――殺そうとしている。躊躇いなく、笑顔で。4年前からずっと抱いていた恨みという人間らしい感情を金属バットに込めて。

 鈍い音がする。血しぶきも飛び、姫奈の足にかかる。それでもバットを振ることをやめない。姫奈はその作業を淡々と続ける。

 うっ、という喘ぐというにも小さすぎる声がする。しかし中村は殴られていることを気にも止めない様子で姫奈に話しかける。

 「はは、僕を殺すんだね」

 その声音を聞いた途端に姫奈は不快感を露骨に表す。

 「黙れ」

 しかし中村はその言葉を無視し、話し続ける。

 「君は確かに僕を殺して当たり前だよ。でもね」そこで一旦呼吸を整えるような仕草をする。


 「あいつはもう死んだんだよ」

 

 その言葉を聞いた瞬間、姫奈の目がかっと開く。

 「あぁぁあァァぁぁあぁぁあ*$♯&$♯*!!!」野獣のような咆哮。バットに入る力が強まる。


 「じゃあバイバイ、梓ちゃん」


 そう言って、中村はもう二度と息をしなくなった。

読んで下さりありがとうございます。

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