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チェッカーズの一日

 翌日。

「おら!美希、おきんか!」

 朝っぱらから怒鳴り声がする、チェッカーズの基地〔クローバー〕※飛行船

「なによ~。」

「さっさと起きんと、学校遅刻すんで!」

「やばっ。」

 亜矢の一言で跳ね起きる美希。

「やばい。今日、日番なのに~。」

 あたふたと洗面所へ向かう美希。

「バレーの朝練もあるよ。んじゃ、いってきまーす。」

「あっちょっと待って、美香。いってきまーす。」

「ウチも、いってきまーす。二人とも待ってー」

 美香、美保、亜紀の三人は、出て行った。ちなみに、この五人はさっきの会話からも分かるように、学校へ一応いっている。

「え、バレーの朝練?今日あったっけ?」

「ちゃんとあるで。はよ、用意した方がいいんちゃう?」

「あれ?亜矢もう行くん?」

「うん。今日は当番やから。」

「あ、委員会か。また顔出すな。」

「さっさと用意しーよー。いってきまーす。」

「いってらっしゃーい。」

 美希は、亜矢を見送り、朝食を食べ始める。

「やっぱ、朝はパンやな。」

 パンを味わって食べる。このあと美希が遅刻したことは誰でも分かることだろう。


 その後、学校の休み時間。図書室。

「本当、美希にはあきれるわ。」

「はは、学校に遅く来るのはいつものことやん。」

 亜矢が今話しているのは、同じ図書委員の木山百合きやまゆり今年六年になって初めて同じクラスになった人だ。亜矢とはよく話をしている。

「今日は特に酷いわよ。」

「?なんで?」

「だって・・・・」

 寝坊した上に、と言おうとして亜矢は止めた。

(そういえば、百合はウチらが同居してるのしらないのよね)

「だって?」

「いや、なんでもない。」

 亜矢は、笑ってごまかした。その時タイミングを見計らったかのように図書室の利用者が来た。

「すいませーん。」

「あ、はい。何でしょう。」

「緑のヒトデ文庫ってありますか?」

「はい、ありますよ。奥の126番の棚です。」

「ありがとう。」

 利用者は小さくお辞儀をすると、126番の棚へ向かっていった。

(あ、美希が借りてる本返却期限過ぎてたっけ?あとで言っとかなくちゃ。まてよ、あいつきっとミリアに行く準備もしてないに決まってる。そっちも言っとかな。)

「どうかした?」

「いや、なんでもないよ。」

「あ、チャイム鳴もうすぐなるよ。」

「ホントだ。チャイムが鳴るのでみなさん戻ってくださーい。」

 ここで説明しておくと、亜矢たちが通っている学校は、烏山からすやま小学校で、あの五人は現役の小学生なのだ。

 キーンコーンカーンコーン

 始業のチャイムが鳴って、亜矢と百合は、教室に向かって駆け出した。

 

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