太陽のペンダントと人違い
「あのな、ちょっとミルア城を見に行きたいんやけど、いいか?」
「あ、うん。」
「あ、って忘れとったん?」
美希が、首を振る。振ってるけど・・・
「忘れてたんな。」
「忘れてないって!」
はい、はい。えーーっと、んじゃあ・・・
「ミルア城は、どっちだっけ?」
「向こうに見えてるじゃん」
ん?って、
「うぉわ!」
「でかいねー。」
あたしの前にあったのは、どんだけでかいの!?という感想しか絶対誰も言わないであろうデカさの城。
「ミルア城の見学は、今は自由らしいね。」
「あぁ、百年に一度の太陽のペンダントを展示するのが今年だからみたいよ?」(だから来てるわけだけど。)
「じゃ、その太陽のペンダント見に行くんだね。」(保管場所も分かればなぁ)
「出発!」
亜矢たち怪盗ガールズ一行は、ミルア城に向かった。
「右に曲がりー、」
「真っ直ぐいってー、」
「左に曲がればー、」
「ミルア城・・・・?」
「この辺のはず・・」
確かに地図上では、ここがミルア城のはず。でも壁しかないんだよねー。
「なぁなぁ、もしかして、もしかしてやねんけどこれ・・・」
美希が目の前の壁を指す。
「城壁なんじゃない?」
『あぁ!』
「そら、あんなに大きかったら城壁もでかいか、」
亜矢たちは、テクテクと城の中に入っていった。
中は、人でごった返していた。
「うわ、人多!」
「はぐれないようにね!」
だが、太陽のペンダントの辺りはさっきまでの人ごみがウソだったかのように人がいなかった。
「これ見に来てるんじゃないんだ。」
と、いきなり
ガシャン
「へ?」
亜矢たち全員の頭に?マークがあがった。
「ちょいちょいちょいちょいちょーい!」
いきなり上から牢がおりてきた!(おちてきたの方が正しいかな?)ギリでよけたけど、なんなの?何のトラップ?!
「あ、パンフレットに書いてたあったわ。太陽のペンダントは、大事なもののため近づき過ぎるとトラップが作動します。だって、」
「おそいわ!」
でもこれが、太陽のペンダントか・・・。きれー。
「亜矢、次行くよ。」
「あ、まって。」
数十分して、亜矢たちはミルア城を後にした。
「いやー。あのトラップはビックリだわ」
「ほんとほんと」
ホテルに向かって歩いていると、ミルアの兵隊が向かいから走ってきた。
「なんかあったのかな?」
「きいてくるよ。」
美希が、八百屋のおじさんに事情を聞いた。
「姫様がまた逃げ出したんだって。」
「ふーん。兵隊さんも大変だねぇ。」
すると、兵隊がこっちを向き、
「あ、姫様!」
と叫んだ。
「へ?」
あたしたち全員で後ろを見る。
「何後ろ向いてるんですか?姫様。城下町の者の服を着てもだまされませんよ!」
と、なぜかあたしの腕を取る。
「ちょ、ちょっと。」
「いきますよ姫様。」
「ちょっと、あたしは姫様じゃないよ!」
「なにをおっしゃる。そのお顔立ち、姫様では無ければ誰なのですか。」
「あたしは、東坂亜矢!観光客!」
「冗談は終わりにして、戻りますよ。」
「え、だから!ちょ、ちがうって!ちょっと!みてないで助けてよ!美希!美香!美保!亜紀!」
そのまま、あたしはつれさられた。
「あたしは、ちがうー!」
あたしの叫びは、むなしく響くだけだった。




