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【完結】もしものチャーリー 〜最強捜査官の隣で、ハロウィンまで俺だけ人類側なのはなぜですか〜  作者: 久茉莉himari


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【1】「よろしい」で始まるハロウィン。〜最強捜査官公認、チャーリーのカボチャ地獄〜

10月の中旬を過ぎた頃の昼休み。


元軍人のやさしい巨人ベックが、ワハハと笑いながら満面の笑みで言った。


「今年のハロウィンの飾り付けどうする?」


チャールズが無駄に長いまつ毛を瞬いて、即座に声を上げる。


「え!?オラクルってハロウィンの飾り付けしていいの!?」


カリスタが優雅に答える。


「ええ、もちろんよ。職場の環境は大切だもの」


ヴィヴィアンは――


「じゃあ一番大きいカボチャを用意した人は、くり抜き免除にしない!?」


元FBI脳は全てを勝負に変えていた。


そして、三日後にカボチャを披露することに決定した。




当日。


その日はみんな忙しく、残業になり、

終業後に会議室で集合することになった。


チャーリーは地下駐車場にある車から、巨大カボチャを台車に乗せて、るんるん気分で会議室に向かっていた。


(わー!ウキウキしちゃうな〜♪

まさか!オラクルでハロウィン出来るなんて❤️

目一杯飾り付けするぞー!)


そして、会議室の扉を固定して、台車ごと中に入ると――


イーサンがスクリーンの前に立っていた。


チャールズの黒い瞳が輝く。


(あれ!?チーフもハロウィン好きなの!?

なーるなる❤️

モテる男はイベントものは制覇する……!

勉強になります❤️)


口火を切ったのは、ワハハと笑うベックだ。


「良し!揃ったな!俺は……これだ!」


ベックが床から持ち上げたのは――

直径2メートルはあるカボチャだ。


チャールズが心の中で叫ぶ。


(待って待って待って!

まず、そんなでっかいカボチャをね、台車も使わずに持って来たの!?


ていうか、くり抜くのが大変だよね!?

オラクル本部で、そんな大きなカボチャをくり抜く作業場が存在するの!?)


続いて、カリスタが、カボチャ形のクリスタルの三点セットをテーブルに静かに置いた。


大中小の大きさのカボチャは、眩いオレンジ色を放っている。


「これ、LEDで輝くのよ」


にこりと微笑むカリスタ。


またもやチャールズが心の中で叫ぶ。


(カリスターーー!!

"くり抜く"が前提だよね!?

上流階級的にはそこはスルーなわけ!?)


そして……ヴィヴィアンがドスンと音を立ててテーブルに置いたのは――

ベックのカボチャより一回り小さなカボチャだった。


ヴィヴィアンが無念そうに、低く呟く。


「来年は……直径2.5メートルね……!!」


チャールズは心の中の悲鳴が止まらない。


(ヴィヴィアン……!!

十分大きいよ……!!

そんなに!?そんなに勝負したいの元FBIって!?)


そして、イーサンの低音ボイスが会議室に響く。


「……ハーパー……」


チャールズはカボチャをテーブルに置くだけなのに、反射的に言っていた。


「アッ……アイアイサー!!」


そして、ベックのカボチャの1/2の大きさのカボチャをテーブルに持ち上げようとするが、余りに重くて持ち上がらない。


ベックがニコニコと笑って言う。


「分かった!分かった!

持ち上げるパフォーマンスは良いから早く持ち上げろって!」


チャールズが心の中で毒づく。


(パフォーマンス!?こっちは必死だよ!!)


カリスタは――

美しい笑みを浮かべて「頑張って。チャーリーになら出来るわ」と優雅に逃げ道を塞ぐ。


チャールズがまたも内心毒づく。


(出来るわって……出来ないから困ってるんだよね!!こっちは!!クリスタルカリスタめ!!)


すると、サッと影が動いて、チャールズの手から重みが消えた。


チャールズが呆気に取られていると、ヴィヴィアンの浮かれた声がした。


「はい!これで終了〜♪

じゃあ、くり抜くのはチャーリーで良いよね!?」


そう、美しきメスゴリラ、ヴィヴィアンが持ち上げてテーブルに置いてくれたのだ。


すると、イーサンの厳しい声が会議室に響き渡った。


「よろしい」


その一言に、チャールズが膝から崩れ落ちる。


(この巨大なカボチャたちを、俺が一人でくり抜くの……!?)


イーサンにとっては――


季節のイベントで部下たちの士気が上がる。


『一番大きいカボチャを用意した人は、くり抜き免除』というルールならば、一番小さいカボチャを用意したチャールズがくり抜く。


以上。


それだけ。


こうして、オラクルのハロウィンは始まった。



〜fin〜

こまでお読み下さり、ありがとうございます(^^)

次回も読んで下さると嬉しいです!


毎日17時更新☆


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