第7章 母の影と学園の秘密
放課後の図書室。
ミナはひっそりと、古い魔法書を開いていた。
昨日の封印事件以来、胸の奥に不安が広がっていたからだ。
「……母は、どうして封印の魔女になったんだろう……」
彼女がつぶやくと、聞き慣れた声が。
「それを調べるのは危険だ」
振り返ると、リアムが立っていた。
「……でも、知りたいんです。母のこと、全部」
「……わかった。少しだけ話す」
リアムは深く息を吐き、静かに語り始めた。
「君の母親、セラ・リィエルはかつて王国の危機を救った伝説の魔女だ。強大な魔力を持ちながら、封印の力で闇を封じた」
「……危険って、封印の力のことですか?」
「そう。封印の魔力は暴走すれば、王国どころか学園すら壊しかねない」
ミナは震える手でノートを握った。
「じゃあ……私も母と同じ力があるんですか?」
リアムは微かに頷く。
「ある。君の魔力は封印の力とつながっている。でもまだ制御できない。だから、俺が守る」
その瞬間、二人の視線が合う。
リアムの表情は普段の冷たさを残しつつも、ほんの少しだけ柔らかい。
「……リアム様」
「……なんだ」
ミナは心臓がドキドキするのを感じる。
恋と冒険、そして母の過去――三つの謎が、彼女の胸に静かに重なっていった。
その夜、夢の中でミナは母の声を聞く。
「ミナ……力を恐れず、心で導きなさい」
母の声に背中を押されるように、ミナは決意を固める。
――自分も母のように、強くなりたい。
リアムと一緒に、世界の秘密を守るために。




