第6章 封印の影と二人の決意
学園祭の翌日。
校内は平常通りの空気に戻ったが、どこかざわつく気配があった。
図書室の奥、古い魔法書の棚の間で、薄暗い光が揺れている。
「……これは……!」
ミナは足を止める。光は昨日の封印の兆候と同じ古代魔法陣。
触れると、微かに冷たく、脈打つように魔力が流れる。
背後からリアムの冷たい声。
「……危険だ。俺が一緒に行く」
二人で魔法陣の中心に立つと、魔力が渦を巻き始めた。
「……やっぱり、誰かが封印を解こうとしている」
「リアム、さま……どうすればいいの?」
「俺に従え。手順を間違えると、学園全体が危険になる」
リアムが指示を出す。ミナは彼の動きを真似て、魔法陣を安定させようと魔力を流す。
「……冷たっ……!」
「……っ、失敗するな!」
リアムの腕がミナの手を軽く握り、力を導く。
その瞬間、ミナは胸がドキドキするのを感じる。
「……リアム様……」
「集中しろ」
二人の距離は近すぎるほど近い。
しかし、心の中で互いを信じ合う気持ちは確かだった。
魔法陣が光を増すと、突如、古代の幻影が現れた。
「……これは……封印の守護者?」
「落ち着け。手順通りだ」
リアムが魔法陣を安定させる指示を出し、ミナは彼の言葉に従って魔力を注ぐ。
光が消え、幻影が消滅した瞬間、二人は互いを見つめ合う。
「……やった」
「……よくやったな」
「そ、そうですか……?」
リアムの声は普段より少し柔らかい。
その日、二人の距離はさらに縮まった。
落ちこぼれ魔女と氷の王子――ただの学園生徒ではなく、運命で結ばれた二人。
しかし、学園の影にはまだ見えぬ敵が潜んでいる。
冒険は、まだ始まったばかりだった――。




