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【完結保証】ボケルト異世界狂想曲〜手違いで死んだ俺は生き返るためにツッコミを入れる〜  作者: 仮面大将G
第三楽章 ズッコケ山のクレシェンド

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第81話 中間地点

 再びボウリング場の光で目を覚ました俺は、周りを確認してボールリターンに丸まっている高橋をしばく。


 ウマシカとフンシツはまだ寝ているようで、起きているのは俺1人だ。また早起きしちゃったのか……? さっきは変な時間に起きたから、今は普通に朝であることは確かだ。でも誰も起きてないってことは、まあまあ早朝なんだろうな。


 まだ仄かに眠気が残る。寝不足気味に感じるってことは、あれ以降あんまり寝てないのかもな。ま、ランオウにはもうマヨネーズ容器を置かないよう言い聞かせたし、今日からは爽やかな朝を迎えられるだろう。


 簡易宿の外に出ると、巨大なマヨネーズ容器のコスプレをしたランオウが、コスプレによって可動範囲が制限された両腕を振っていた。


「うん何してんのお前!? もう来んなって言ったよな!?」


「来るなとは言われてないでやんすよ! あっしはあんたらが気に入ったんでやんす! これからしばらくは、あんたらの朝の目覚めに一役買ってやるでやんすよ!」


「要らねえ気遣い! こんなんで目覚めたくねえよ! 確かにバッチリ目は覚めたけども!」


「それに、ほら見て見てでやんす! 空のマヨネーズ容器はどこにも置いてないでやんすよ! ほらほら!」


「分かった分かった! そもそもお前あれ不法投棄なんだから、そんなんで褒められると思うなよ!?」


「じゃ、あんたを目覚めさせたってことで、あっしは失礼するでやんす。あ、このマヨネーズコスプレはちゃんとそっちで処理しておいて欲しいでやんす」


「結局不法投棄すんのかよ! マヨネーズ容器よりデカいし! ほんとお前はゴミクズだな!」


 マヨネーズのコスプレを脱ぎ捨てたランオウは、黒髪マッシュで目が隠れそうだ。白シャツにグレーのパーカーを羽織り、ピチッとした黒いズボンにスニーカーを履いている。顔は黒マスクでほとんど覆われており、目も髪で隠れそうなため、露出してる顔の部分はほぼ無い状態だ。

 見た目はそういうタイプのクズなんだ……。どしたん? 話聞こか? とか言ってきそうだな。ここに女性がいなくて良かった……。


 ランオウが去っていくゴミクズのような背中を見送っていると、簡易宿から高橋が出て来る。何故か耳を引っ張っているが、あれは何の意味があるんだろうか。


「おはようございます玄司様。今日も爽やかな朝ですね」


「うんまあ比較的な。お前なんで耳引っ張ってんの?」


「え、朝のストレッチですよ。みんなやりますよね? 起きた時体を伸ばすやつです」


「そういうの普通耳じゃねえだろ! 耳引っ張っても別にほぐれねえわ!」


「ですが玄司様、耳を引っ張るとそのうち大きくなってきて、儲けられるほどの芸になると聞いたことが」


「それごく1部の人だけだよ! マギーなんとかって付いてないと意味ねえよ! あとそんなゆっくりでっかくするもんじゃねえからな!? ただ耳がデカい人じゃねえか!」


「それより玄司様、オムライスおにぎり座についてなんですが」


「お前まだそこにいんの!? 2話前だよその話題出たの! オムライスおにぎり座でずっと足踏みすんなよ!」


「正確にはスフレオムライスおにぎり座ですよ」


「うるせえよどっちでもいいわ! その話題今まじでどうでもいいから!」


「それでそのスフレオムライスおにぎりなんですが、セットでスープとサラダ、デザートをお付けできるんですが、いかがですか?」


「要らねえって! ずっと何を言ってんだお前は!?」


「デザートは焼き芋、焼き芋ブリュレ、スイートポテトからお選びいただけますよ」


「なんで全部芋なんだよ! 秋の味覚フェアか!」


 高橋のアホな会話に付き合っていると、フンシツも起きてくる。まだ寝ぼけているのか、欠伸をしながら腹をかいている。おっさん丸出しだな。


「おはようだ新小岩! 救世主様と高橋はいつも早い新小岩ね。まるで新小岩のよう新小岩」


「どういう例えだよ! 新小岩で早いのは電車のスピードだけだろ! 人身事故多いから!」


「それより、そろそろ中間地点だ新小岩。今山の頂上辺りにいるから、これからは下り坂が続く新小岩。下り坂の方が体力を持っていかれるから、ウマシカにもちゃんと休憩を取らせてあげるんだ新小岩?」


 おお、もう中間地点か。進んでないようで早かったな。てことは、あと半分で王都オオボケに着くってことだ。いよいよ王様との対面が近づいてるってわけだな。


「玄司様、ちなみに今生き返りゲージはどれくらい溜まってるんです?」


「おお、そういや最近確認してなかったな。えーと……え!? 80パーセント!?」


「そんなに溜まったんですね。今まではそんな早いペースで溜まることは無かったのに。話の都合ですかね」


「やめろお前バカ! 確かに溜まるの早いけども! 話も終盤になってるから帳尻合わせかなとか思ったけども! 思ってても言うなそんなこと! メタすぎるわ!」


「ですが玄司様、着々と生き返りの時が近づいてるようですね。このまま頑張ってゲージを溜めていきましょう! サイト!」


「『ファイト』だろ! サイトはウェブのホームページだわ!」


 その後のそのそと起きてきたウマシカの顔に水をぶっかけて目を覚まさせ、俺たちは下り坂になってきたハイキングコースを進み始めた。

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