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【完結保証】ボケルト異世界狂想曲〜手違いで死んだ俺は生き返るためにツッコミを入れる〜  作者: 仮面大将G
第三楽章 ズッコケ山のクレシェンド

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第71話 宿の中

 テントのようになっている入口を潜ると、そこには信じられないような光景が広がっていた。


「玄司様、早速この靴を借りましょう。これが無いと何もできませんからね」


「レンタルの受付は特に必要無いから、適当に選んどいてや! 選んだらここに集合や!」


「おお、救世主様、俺っちボールとか持ったことないんすけどできるっすかね? 13ポンドとかで大丈夫っすかね?」


「いや……なんでボウリング場なんだよ! 宿って聞いてたんだけど!?」


 そう、そこにはボウリング場が広がっていた。レーンもちゃんと6つほどあり、カリヤドはその中の1番レーンで俺たちを待っている状態だ。


 うん、意味が分からん。簡易宿って聞いてたから最低限泊まれる場所を想像してたのに、なんでしっかり遊べるようになってんだよ。アミューズメント要素が強すぎるだろ。


「どないしたんや兄ちゃん? ワシの簡易宿『ラウンド1泊2日』が気に入らんかったんか?」


「おいこらネーミング! もうほぼ言っちゃってるわそれは! いや気に入らねえとかじゃなくて意味が分かんねえんだよ! なんでボウリング場なんだよ!?」


「いやだって、簡易宿って言うても楽しめた方がええやんか。ボウリングでけへん宿よりもできる宿の方が楽しいやろ?」


「そりゃオプションで付いてたらな!? でもここもう宿じゃなくてボウリング場がメインじゃねえか! 何やってんだよほんと!」


「3本以上ピン倒せたら次回以降使える1泊無料券渡してるからな、頑張ってや兄ちゃん」


「3本でいいの!? 相当下手じゃないと次回以降1泊無料になるけどいいのか!?」


「まあ大丈夫やろ。そうそう3本も倒せるやつおらんで」


「え何ボケルト人みんなボウリング下手くそなの!?」


「玄司様、とりあえずダブルを取ったんですがこれだとどうなるんですかね?」


「知らねえよ! 何勝手に始めてんだお前! がっつり楽しむなよ!」


 いやまだ状況が飲み込めねえわ。え、ここテントみたいな感じだったよな? なんで中ボウリング場になってんの? まじどんな設営したらこうなるんだよ。


 たまにボケルト王国って魔法かギャグでしか説明できない現象起きるけど、異世界だからやっぱ魔法なのかな? 高橋も氷魔法なら使えるらしいし。……いや、多分ギャグの方だろうな。高橋の氷魔法もフリーズドライだもんな。


「救世主様も早く投げるっす! 俺っちの番終わっちゃったっすよ!」


「そうですよ玄司様。早く適応してください。そんなところに疑問を持っていたら、話が進まないじゃないですか」


「お前がそれ言うの!? 大体話進んでねえのお前のせいなんだけど!? ……あとお前さっきダブルって言った!? 既に2回投げてない!?」


「だって玄司様が入口でずっと突っ立ってるんですもん。暇だから玄司様の1投目は私が代わりに投げちゃいましたよ」


「それでダブルなんだ! お前の分と俺の分合わせてダブル!? じゃあありがとうだけど! 俺そんなにボウリング自信ねえから!」


 結局流されるまま、俺はレーンの前に立つ。なんで俺異世界でボール構えてんだろうな。本当に意味が分からん。ボウリングなんか、指を怪我するかもしれないからって日本でも全然やらなかったなあ。


 ゆっくりと前に進み、ボールを後ろに振り上げる。重力に従って下に向かっていくボールを、レーンの真ん中に向ける。指先からボールが離れると、ゴロゴロと転がっていき、真ん中のピンに当たる。その瞬間、ボールはパカッと真っ二つに割れ、中からマヨネーズの容器が出て来た。


「何やってんだよ! 珍しく長々描写してると思ったらマヨオチかよ! 誰の仕業だこれ!?」


「あ、私です」


「だろうな! なんでお前ボールの中にマヨネーズ仕込んでんの!?」


「いやあ、だってマヨネーズをかけた方がなんでも美味しいじゃないですか。だからです」


「理由になってねえよ! マヨネーズかかってねえし! 容器がアホみたいに出てきただけじゃねえか!」


「玄司様、アホみたいにというのは少し気に入りませんね。バカみたいにの方がいいです」


「どっちだっていいわ! 何にせよ光景がアホなことには変わりねえよ!」


「ところで玄司様、そこの売店で買ったお弁当にマヨネーズの小袋が付いてたんですよ。どうですか?」


「要らねえよ! ただでさえ毎日マヨネーズ見させられてんのに、なんで今更追加で小袋まで寄越してくんだよ!」


「ああ違いますよ。どうですかというのは、感想を聞いたんです」


「何もねえよ感想なんか! マヨネーズの小袋見せられて『これについてどう思いますか?』って言われても何も浮かばねえわ!」


「そうですね。感想が浮かんだら、浮くのは玄司様の方ですもんね」


「やかましいわ! 上手くねえぞ!?」


 まじで何の話だよ……。そもそもこういうとこでなんで売店に弁当が売ってんだよ。あんまイメージねえわ。


 まあそんなアホなことは置いといて、一旦この簡易宿をちゃんと見ておかないとな。思った以上に広そうだし、余計なものが多すぎる。これ本当にどこに寝たらいいんだよ。


 ……まじでどこに寝るんだ?

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