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【完結保証】ボケルト異世界狂想曲〜手違いで死んだ俺は生き返るためにツッコミを入れる〜  作者: 仮面大将G
第四楽章 王都オオボケのコーダ

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第102話 王様とボケルト王国

 まずはあの王様の情報を知らないとな。何も知らないのにいきなり突撃したのはよろしくなかった。ちゃんと高橋に王様の情報を聞いてみよう。


「なあ高橋、あの王様についてもうちょっと詳しく教えてくれよ」


「もちろんです。あの王は、このボケまくるボケルト人たちが暮らす国、ボケルト王国で笑いを禁止した初めての王。名を深江二世と言います」


「ああここで深江出てくるんだ!? お前が重厚って言ってたのこの伏線だったのかよ!」


「深江二世は最初は温厚な王だったのですが、何故かある日突然ボケルト王国で笑いを禁止したのです。それまではボケルト人たちは、お互いのボケにツッコミを入れて笑い合っていたのですが……。あの笑い禁止令が出てからは、ボケルト人たちはボケることしかできなくなりました。ツッコミを入れることが能力的にできなくなり、笑いが起きなくなってしまったのです」


 そうなのか……。元々は笑いが絶えない楽しい国だったんだな。でもツッコミの能力を失うなんて、そんなことがあるのか? それに、ツッコミを入れることができなくなって笑いが起きなくなったとしても、それだけでなんで危機になるんだ? オトボケ村もコボケ町も、雨が降らなくて困ってただろ。あれは何なんだ?


「玄司様のお察しの通り、私はさっきソリティアで負けています」


「知らねえわそれ! そんなこと察した覚えねえわ! なんでお前この流れでそんな関係無いことぶっ込めんの!?」


「あれ違いました? ああ、リバーシで負けた方ですか?」


「それも違うわバカ! お前全ゲーム負けてんじゃねえか! そんなことはどうでもいいんだよ! なんでボケルト人がツッコミの能力を失ったのかと、笑いが禁止されたことでなんで環境に影響が出るのかを聞きてえんだよ!」


「すみません聞いてませんでした。もう1回言ってもらえます?」


「どこからだよ! 俺結構喋ったぞ!?」


「ボケルト人がツッコミの能力を失った理由と、笑いが禁止されたことで何故環境に影響が出るのか知りたいというところまでは聞こえました」


「じゃあ全部聞こえてんじゃねえか! いいからさっさと答えろよ!」


 なんでこいつこの状況でボケられんの? まじですげえ根性してるわ。珍しく真面目な話してるかと思ったのに……。


「まずボケルト人がツッコミの能力を失ったことについてですが、これは退化です。深江二世は長らく王の座に君臨しており、その間に世代は何度も交代しました。最初にツッコミを禁止された世代はまだ抗っていたのですが、次第にその能力は衰え、ツッコミの能力を失ってしまったのです。深海魚の目があまり見えなくなったのと同じです」


「生物学的な退化なんだ!? え、待てよお前。じゃあ深江二世はめちゃくちゃ年寄りってことか?」


「そうですね。ざっと8万456歳7ヶ月16日です」


「お前ざっとって言葉知ってる!?」


 てことは、ボケルト人たちはツッコミを入れられない期間が長くなっていくうちに世代が交代して、ツッコミの能力を失ったってことか。まあ確かに日本でもツッコミ文化が無い地域の人はツッコミ入れられないもんな。深海魚の退化はちょっと分かんねえけど、例えば東北の人がツッコミ入れないのと同じ感じだと思っておこう。


「それで、なんでそれが環境にも影響出すんだよ。オトボケ村とコボケ町では数十年雨が降ってないって話だったと思うけど」


「そうなんです。王が突然ツッコミを禁止し、ボケルト人が完全にツッコミを失ったのが数十年前。それ以降、雨が降らなくなってしまったんです。その理由は、この世界での雲の発生源が、笑いだからです」


「雲の発生源が笑い……? どういうことだよ?」


「知りませんよ。そうやって習ったんですからそうなんです」


「なんでお前そこまで知ってて仕組みは知らねえんだよ! もうちょっと詳しくあれよ!」


「そんなこと言われても困りますよ。とにかく、この国では笑いが無くなると雨が降らなくなるんです。そうったらそうなんです」


「分かったよもう! とりあえず笑いを取り戻せばまた雨が降るってことだな!? だから俺がツッコミを入れたら雨が降ったのか……」


 理屈は分かんねえけど、ツッコミから発生する笑いによって天候が変わるということらしい。でも、そんなに長い間雨が降らなかったという事実を見て、王様はなんで笑いを禁止したままにしたんだ?

 国民の命に関わる話だし、国を治める立場なら笑いを禁止している場合じゃないはずだ。王様の目的は、一体何なんだ……?


「おいちょっと待てよ高橋。1回俺のツッコミでコボケ町にチーズが降ったことあっただろ? あれは何なんだよ?」


「ああ、あれはギャグ的な都合です」


「クソみたいな理由だった! 設定ぐらいちゃんと作っとけよ!」


「とにかく、玄司様のやることは王様を満足させることです。王様と私を満足させれば、ボケルト王国は元に戻ります」


「何さらっとお前まで満足させられようとしてんだよ! お前関係ねえだろ!」


「だって私も満足させて欲しいじゃないですか。まずはリバーシを強くして欲しいです」


「そんな力ねえだろ俺に! あと優先順位リバーシの方が上なのかよ! ソリティアはどうしたんだよ!」


 まあ何にせよ、王様のことをもっと探らないとな。あの王様がどんなやつなのか、なんで笑いを禁止したのか、その理由に王様を満足させる鍵が眠っている気がする。

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