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ハヤトおにぃ、花冠キスで心停止

孤児院の庭は春の陽気でカオス! ガキ共が「サッカーだ!」「虫取りキター!」と叫びながら走り回り、先生が「こら、壊すな!」と追いかける。ハヤト(16歳、孤児院最年長)は、先生に押し付けられた草むしりをガシガシやりながら、内心ブツブツ。


( ったく、なんで俺がこんなめんどくせえ仕事…! ガキ共の監督だけで十分だろ! でも、ミナが変なやつに絡まれねえように見張っとかねえと…。いや、別にミナが心配じゃねえ! アイツが騒動起こすと俺が面倒なだけ! うん、絶対それ!) 


ハヤトの不器用な優しさは、孤児院のガキ共なら誰でも知ってる。口は悪い、態度はデカい、でもガキがケガしたら即座に駆けつけ、泣いてる子にはコンドームみたいにそっと飴を渡す。そんなハヤトの視線は、庭の片隅にロックオン。ミナ(10歳、孤児院一の美少女)が、ちっちゃな女の子たちと花冠作り中。白いワンピースにポニーテール、タンポポやクローバーを編むミナは、まるで絵本から飛び出した妖精。「このお花、かわいいね!」とニコニコする笑顔に、ガキ共が「ミナ、女神!」「花冠似合いすぎ!」とザワつく。ハヤト、草むしりの手を止めてチラ見。


(くそっ、ただ花編んでるだけでなんでこんな…! コイツの笑顔、なんか眩しすぎだろ! いや、ただの義妹! 俺のHP、開始5分で8割減!)



「ハヤトおにぃ! 見て見て! 花冠できた!」


ミナが花冠を頭に乗せ、ワンピースの裾をヒラッとさせてハヤトに駆け寄る。ポニーテールがピョンと揺れ、ミナがハヤトの目の前でくるっと一回転。「どう? 似合う?」とキラキラした目で見上げる。距離、近すぎ! 花の甘い香りとミナのシャンプーの匂いがハヤトを直撃。ハヤト、顔真っ赤で「バ、バカ! そんな子供っぽいもん…似合ってるわけねえだろ!」とそっぽ向くけど、内心は大パニック。


( 嘘だろ、めっちゃ似合うじゃねえか! コイツの笑顔、反則すぎ! 俺の心、爆発寸前! HP、残り1!)


そこに、宿敵登場! コウジ(10歳、ミナにベタ惚れのやんちゃ番長)が、取り巻きのタケルとリョウを連れてドヤ顔で乱入。「おお、ミナ! 花冠、めっちゃ可愛い! 俺にも作ってよ!」とグイグイ絡む。コウジの目は片思い全開、チラッとハヤトを「負けねえ!」と挑発。タケルが「コウジ、モテ期全開!」「ハヤト、ピンチ!」とゲラゲラ。ハヤト、スコップを握りしめ。


( コウジのやつ…! またミナに絡みやがって! 祭りのペア事件から調子乗りすぎ! 絶対、変なこと企んでる!)


「おい、コウジ! ガキはボールでも蹴ってろ!」


ハヤトが立ち上がり、コウジをガン飛ばす。コウジ、ビビりつつ「なんだよ、ハヤト! ミナがいいって言えばいいだろ!」とムキに。ミナが「コウジ君、ユイちゃんと一緒に作ってみたら? 楽しいよ!」とニコニコでタンポポを渡す。コウジ、「う、うお、ミナ、優しい…!」と赤面するけど、ユイに「コウジ君、編むの下手くそ!」とバッサリ。タケルとリョウが「コウジ、フラれた!」「花冠失敗!」と爆笑。


ミナが「ハヤトおにぃ、はい! これハヤトおにぃに!」と新しく作ったタンポポの花冠をハヤトの頭にポンッと乗せる。ハヤト、固まる。「お、おい、こんなガキっぽいもん…!」と文句言うけど、ミナが「ふふ、めっちゃ似合う! ハヤトおにぃ、かっこいい!」とニコッ。ハヤト、心臓ドッカーン!


(コイツの笑顔、近すぎ! 花冠とか、なんでこんな破壊力…! 俺のHP、ゼロ直前!)


突然、ミナが「ねえ、ハヤトおにぃ! 花冠のお礼って、こうするんだよね?」と無邪気に笑い、ハヤトの頬にチュッ! 小さな唇がハヤトの頬に触れた瞬間、脳内花火ドッカーン! ハヤト、「お、おおおい! な、なんだ!?」と叫びながら後ずさり、顔はトマト超えて信号機の赤。花冠がポロッと落ち、ガキ共が「うおお、ハヤト、キスされた!」「ミナ、攻撃力やばい!」と大合唱。ミナ、キョトン顔で「え? ユイちゃんが『お礼はキス!』って教えてくれたの! ハヤトおにぃ、照れてるの、すっごくかわいい!」とニコニコ。ハヤト、完全ノックアウト。


(キ、キスだと!? コイツ、なんでこんな無自覚に…! 俺のHP、ゼロどころかマイナス1兆! 心臓、完全に停止!)



コウジ、嫉妬で顔真っ赤。「な、なんだよ! 俺も花冠欲しい! ミナ、俺にもキスしろ!」と叫び、ユイから奪った花冠を頭に乗せるが、花びらがボロボロ崩壊。ミナが「コウジ君、ユイちゃんと作った花冠、かわいいよ!」と天然でスルー。コウジ、「うぐっ!」と芝生に突っ伏し、タケルとリョウが「コウジ、秒殺!」「祭りのパンツよりダサい!」とゲラゲラ。ユイが「コウジ君、キスはミナお姉ちゃんのハヤトおにぃ専用!」と無邪気に叫び、ガキ共が「ハヤト、ミナの彼氏!」「花冠夫婦!」と大騒ぎ。


(コイツ…3年前、雨の夜にあの星みたいな笑顔で俺に突っ込んできた日から、ずっとこんな無防備に俺の心をフルボッコ…。あの笑顔、俺が守らねえと…って、なんで俺、こんな必死なんだ!? キスとか、ただの義妹のふざけだろ! くそ、頭バグる!)


3年前、ミナが叔母の家で「笑うな」と怒られ、笑顔を封じられていた過去。ハヤトに初めて花冠をあげた時、「ハヤトおにぃ、笑ってもいい?」と聞いたミナの小さな声が、ハヤトの胸を締め付けた。それ以来、ハヤトはミナの笑顔が消えないよう、いつもそばで見守る。


( コイツの笑顔、なんか特別だ…。あの星みたいな光、絶対消させねえ。)


ミナがハヤトの袖をギュッとつかみ、「ハヤトおにぃ、もっと花冠作ろ! 一緒にやろ!」とニコッ。ハヤト、「ふ、ふざけんな! もう勘弁してくれ!」と叫ぶけど、ミナのキラキラ笑顔に引っ張られて芝生に座り込む。ガキ共が「花冠デート!」「ハヤト、ミナの嫁!」と囃し、ユイとサクラが「結婚! 結婚!」と無邪気にジャンプ。コウジは「次は俺がミナと花冠作る!」と叫ぶけど、リョウに「コウジ、さっきの花冠、虫ついてるぞ!」とツッコまれて撃沈。庭はミナのきゅん攻撃とハヤトのHP全滅で、カオスに輝く!


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