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(二)-12

 僕は、ベッドの足元に置いてある自分のトートバッグの中から携帯電話を取りだしてロックを解除して、自分の携帯電話を操作して、彼女の方へ向けた。

 彼女は、テーブルの反対側に座った。そして彼女が持ってきたスーツケースの中からごそごそあさって手帳とペンを取り出した。そして僕が彼女に携帯電話を向けていることについて不思議に思ったようだった。

「番号言って。メモるから」

「携帯持っていないの?」

「持ってるわよ。でもメモリーに登録していないの」

「え、なんで?」

「私の番号、コロコロ変わるから。だから大事な番号は手帳に書いておくの」


(続く)

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