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プロローグ

ジャンルが無い・・・。お仕事とかコンテストもあるんだから、ジャンルあってもいいと思うんだけど・・・・。

刈茅未菜、K大政経学部の2年生。

爽やかなショートカットヘアに、ブランド物の服をナチュラルに着こなし、すれ違う者も振り返る美女。

伝統あるK大のミスコンを史上初の2連覇を成し遂げた。

見た目だけなら誰もが羨むお嬢様である。

いや、頭脳も明晰で、家柄も申し分なく、ただ一つの欠点さえなければ・・・。


ただ一つの欠点が彼女の全てを台無しにしていた。

彼女は、ガチ百合である。


そんなガチ百合なお嬢様は、伯母である刈茅一鈴いすずに呼び出されていた。

「そう言えば、お祝いを言ってなかったわね?」

ここは、刈茅ホールディングスの社長室。

「へ、何かありましたっけ?」

未菜は、何の事かわからなかった。

「ほら、これよ。」

そう言って一鈴は、冊子のページを開いて見せた。


刈茅未菜 ミスK大 堂々の2連覇


写真と共に記事が掲載されていた。

未菜にとっては恥ずかしい写真まで、しっかりと載っていた。

「ちょっ、メイさん、何処から写真をっ!」

未菜は、一鈴の傍に待機していた、社長室長、夜見留よみどめメイの方を見て言った。

「善意の第三者に提供いただきました。」

未菜が見せられた冊子は、【みなさんの】というメイが勝手に制作している未菜のファンブックのような物だった。

「前から聞いてますが、何部発行してるんですか、これ。」

毎回気になって聞いているが。

「ご想像にお任せします。」

とニッコリ答えるだけだった。

「お祝いもかねて、あなたに会社を一つ任せようと思うんだけど。」

「お断りします。」

「あら、そんなに身構えなくてもいいのよ?」

「私、学生なので。」

「学生社長なんて、珍しくも何ともないでしょ?」

100年以上前から、学生が起業するのが珍しくなく中には、高校生で起業する者たちすら居た。

そんな時代である。

「話は、それだけですか?」

「つれないわね。」

「伯母様には、借りがありますから、それでチャラになるというなら考えますけど?」

「馬鹿ねえ、大事なジョーカーをこんな所で、きるわけないでしょ?」

「それなら、この話は、終わりということで。」

「どの会社かくらいは、聞いてもいいでしょうに。」

そう言って、一鈴は、会社のパンフレットを机の上に置いた。

「この会社なんだけどね。」

「・・・。」

会社名を見て、未菜は絶句した。

「今は、私が兼任してるけど、忙しいのよ、私。わかるでしょ?」

そう言って、一鈴は、勝ち誇ったように微笑んだ。

「き、きたないわっ。」

「未菜、覚えておきなさい、大人ってね、汚いのよ。」

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