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072  猫は眠気に勝てない


 どれだけ強がろうが、結果の出ない時は出ない。この時もそうだった。チビはいつものように早朝からランニングをしようとしていたのだが、あまりにも目覚めが悪くて思わず自分を疑ってしまった。昨日書道で徹夜をしたのだが、たった一度の過ちでここまで寝起きが悪くなるのかと焦ってしまう自分がいた。まず最初に、まるで長時間太陽の光を見続けたかのような目の痛みが生じたかと思うと、起きるのが不可能と思わさせる程の眠気が襲ってきた。このように熟睡したにも関わらず起きた瞬間に強烈な目の痛みと睡眠欲がどうしようもなくなった時には諦めて布団から出た方が賢明である。病気でもない限り、これらは一時的な症状なので気にする必要もないし、二度寝した所で睡眠欲は決して晴れない。むしろ「もっと寝たいのに」と心が不満を訴えるだけなので気合を見せて布団を蹴飛ばした方が少なくとも利口である。ところが、チビは元々猫なので眠るのは大好きである。結局、眠気に勝てなくなってスヤスヤモードに突入してしまった。プープーと寝息を立てて寝てしまい、次に目が覚めた瞬間には既に朝の10時だった。


「ヤバい!」


 と思った時点でもう遅い。せっかく毎日欠かさずに続けていた早朝ランニングに遅れてしまった。常人ならばここで「ま、明日からまた頑張ればいいか」と言って前向きに考えるのだが、チビは現在進行形で意識高い系に片脚を突っ込んでしまっているので、その後に自身のフェイスブックで「生産性の無い起き方をしてしまった」と書き込んだのは言うまでもない。




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