070 積極的に失敗する事で、成功の法則は見つかる
積極的に物事を達成しようと思うのならば長期的なスパンで努力を続けなければならない。これはチビが崇拝しているAKIRAの言葉であり、チビはその言葉を胸に秘めて日々の努力を怠らずに練習を続けていた。そもそも彼は野良猫を擬人化したスポーツ選手なので誰もチビの事など期待していない。ハルウララ的な人気を誇っていたとしても、それはあまりの弱さに周囲の人々が同情しているだけであって、これからチビが成長していく姿など誰も想像していないだろう。しかし、誰からも期待されなくても自分自身が未来のロードに期待しながら進んでいれば良いと考えていた。そもそも闘うべきは相手ではなく自分だと彼が崇拝しているAKIRAに教えを叩きこまれたのが要因となり、もはや他人の意見に惑わされる自分は一切消え失せていた。このように精神力だけなら他の選手を圧倒しているのがチビの特徴である。と言っても、精神だけが強くてもどうにもならないので他の部分を重点的に鍛える必要があるのだが。
そのためにはまず、野球選手として最低限必要な技術を習得する必要がある。無論、そう簡単には手に入らないのが難点なので自分を信じて努力を続けるしかないのであるが、間違った練習をしていてはいつまで経っても理想の自分には慣れないのが辛い現実である。いわずもがなだが成功者の全員が自分に合った練習方法を取り入れていているから、世間に顔と名前を知ってもらえているのだ。故に努力しても結果が出ないと嘆いている者の半数近くは自分に合った練習方法を見つけられていないので学生や就活生は不合格の3文字を叩きつけられてしまう。その時にほとんどの人間は暗く落ち込んでいるのだがこれは「自分は全力を出したのになんで落ちたんだ」と重度の錯覚を感じているからだ。失敗するのが当たり前とされる社会において、志望先に見放されるのは当たり前である。それにも関わらず面接に落ちただけで自信を無くしてしまうのは実に勿体ない。真のプロフェッショナルは失敗から成功する法則を学んで経験として取り入れる頭を持っているから、どんなに失敗しても心は笑顔なのだ。なぜなら失敗を積み重ねる事で理想の自分にどんどんと近づいているのを彼等は知っているのだ。
そう言う意味では、もしかするとチビもプロフェッショナルの門を叩いているのかもしれない。




