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007  思い込み


 恋心を抱く女性に注意されたので、さすがのチビ内野手も落ち込みを隠せない。まるで全てを否定されたような錯覚に陥り、あまりの悲しさに猫耳をパタリと閉じる。本当はそんな事は無いと分かっているのだが、中々そうだと理解する事が出来ない。


「知りませんでした……徹夜が精神的に悪いだなんて」


「ストレスが溜まりやすい体になってしまうし、徹夜はオススメ出来ないかな」


 ミラベルは両脚をパタパタと動かしながらそう言っていた。


「ミラベルさんは何時ぐらいに寝てるんですか?」


「私は0時には就寝してるわよ」


「は、はやい!」


 あまりの速さに驚いてしまう。0時なんて練習が終わってお風呂に浸かっているぐらいの時間帯なのだから。


「睡眠は大切よ。人間の三大欲求だもの」


「それは分かっていますけど、練習を遅くまでしているとどうしても就寝が遅くなりますし……」


 そうだと言うのだ。


「練習をし過ぎるのも体に良くないよ。やっぱり適度な睡眠が大切かな」


 練習のやり過ぎで睡眠不足になるのは絶対に駄目だと言うのだ。一睡もしていない日なんて体の自由がきかないので試合にも影響する。それはプロ野球選手としてやってはいけない事なのだと彼女は言っているのかもしれない。そう思うと、自分が今までやってきた練習はなんだったのかと苦悩する事になる。


「でも、この方は深夜の1時まで練習してたって」


 そう言うと、チビは隣に設置してあるAKIRA像に指を向けた。この男の本名は渡辺明わたなべあきらと言い、伝説のプロ野球選手として誰もが知っている知名度を誇る。かつて阪海ワイルドダックスという球団に属していて、ファンの間では暗黒期を払拭した英雄として語りつがれている。そんな男が夜中の1時まで練習していたと言うのだから、自分もそれぐらいは練習しないと上には登れないとチビは思っていたのだ。



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