065 変わらない姿勢が大事
プロ野球で活躍するためには練習と努力と必要不可欠なのは言うまでもない。だが、プロ野球界では練習と言っても、せいぜい一日で五時間程度なので他の時間は各選手が自由に使える。たとえば競馬をしたりパチンコをしたりと、中学高校時代よりも時間が余っていると言っても過言ではない。だからこそ、そこに落とし穴は存在するのだ。高校生の時には部活動に縛られて嫌々でも練習が出来る環境があるので、普通の人間ならば怠けずに時間いっぱい練習が出来る。だが、プロ野球は必ずしも練習をする規則など持ち合わせていない。むしろ練習するかどうかの決定権は選手達にあるので、サボろうと思えばいくらでもサボれてしまう。自由だからこそ、人は舞い上がって目先の大切な事を後回しにしてしまう習性があるのだが、それをしてしまうと野球選手として成長出来ないのは言うまでもない。嫌々でも練習に参加する気持ちが野球界には必要なのだ。その点、チビは幸運にも練習に嫌気が差した気持ちはほとんど持ったことが無いので誰よりも練習を積み重ねてきた。それこそ嵐の日だろうがファンに罵声を浴びせられた時だろうが、練習に対する姿勢は変わらなかった。やはりその点がチビにある程度の自信を持たせる要因になっている筈だ。今ならそう思える。




