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019  再認識


 チビはまだ1年目の野手という事もあり、多少成績が悪くても大した事はない。だが、早くから1軍に上がって活躍をしたいというのは誰にでもある感情であり、無論チビにも存在する感情だ。


 彼が憧れているAKIRAという選手は一年目から優れた成績を収めていた。高卒一年目というのに40本以上ホームランを放ち、1年目からスーパースターの仲間入りを果たしていた。


 そんな選手が実際にいるというのだから、自分も自分もという感情はどうしてもでてしまう。しかしそれが悪いとも思ってはいない。むしろ向上心が上がるので、選手には無くてはならない感覚だろう。


「はあ……世間はオールスターなのに僕らは練習か」


 さすがに努力を怠らないチビと言えど、上でオールスターが開催されているというのに、自分達は練習をしているというのは悔しい事なのだろう。


「仕方ないさ。俺達は所詮2軍選手なのだからさ」


 カンガルーを擬人化させたパコと一緒に練習をしているのだ。二人はランニングをしながら「ハアハア」と息継ぎをしながら言葉を交わしている。


「そうだけど……。ああ早く1軍に上がりたいな」


 不甲斐ない自分に不満を漏らすチビだ。


「このままでは終わらないさ。必ず上へ伸し上がる」


 パコも決意の炎をその目に宿らせて、そうだと言うのだ。


「そのためには少しでも2軍で活躍しないとね」


 首脳陣へ、自分は1軍でも通用するんだというアピールをしなければ、1軍に上がる事は難しい。逆に言えば、いくら成績が悪くとも首脳陣の脳裏に叩きつけられるような鮮明なプレーを見せれば、1軍に上がるチャンスはあるという事である。



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