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幸せすぎて怖いぐらいです!

新婚生活の始まりです。

これからの住まいになるフォルテ公爵家に辿りつき、シャーロンにエスコートされて入った玄関で使用人たちがお出迎えしてくれました。

平凡だったシルビア伯爵家よりは人数が多かったですが、予想していたよりも少ない人数でした。


あとからシャーロンに聞いた話では『必要最低限の人間しか屋敷には必要ないですよ』だそうです。


「「「「お帰りなさいませ、旦那様、奥様!!」」」」


静かにかつきちんと頭をさげる使用人に私が挨拶をしようとすると、シャーロンは綺麗にスルーし私の手を握りながら言います。


「さぁ、今日から貴女が生活する部屋に案内いたします」


シャーロンに手を引かれながら歩く私の後ろには、執事と侍女が2人ついてきています。


…ちなみに、シャーロンは2人きりでないと甘えたさん(幼い公爵様)にはなりません(笑)

私と2人きりにならないかぎりは、完璧な公爵様になります。


連れてこられた部屋は白で統一された素敵な部屋で、家具もそれはもう豪華なものでしたがベットだけはありませんでした。

部屋を見渡すとドアがいくつかあり、その中の一つが寝室へと繋がっているんでしょう。


「ここが貴女の部屋になります。私の書斎は隣です…ヘリオス、あとは任せました」

「はい、旦那様」

「では、リサ、後ほど」

「はい」


シャーロンは笑みを残して部屋を辞し、残された私にフォルテ公爵家の執事が口を開きました。


「奥様、私はフォルテ公爵家執事のヘリオスです。公爵家で分からないころは何なりとお申し付けくださいませ」

「はい」


スーツをきっちりと着こなした40代半ばの男性は、後ろに控えていた侍女を私に紹介してくれました。


「今日から奥様をお世話する侍女を紹介いたします。こちらが侍女長のカレンで、こちらが奥様付きの侍女のイリアでございます」


紹介されたカレン(30代半ば)とイリア(20代前半)は、紹介されると笑顔を浮かべてお辞儀してくれました。


…私に侍女が2人もついていただけるなんて、本当に贅沢ですね。

伯爵家では私専属ではなく、ほとんど自分のことは自分でやっていました。


「…えっと、カレンとイリアね。これからよろしくお願いします」

「こちらこそよろしくお願いいたします」

「至らないこともございますが、一生懸命にお勤めさせていただきます」


私が微笑みながら言うと、カレンとイリアも笑みを浮かべてくれました。

カレンは見た目少しキツめの性格かなと思いましたが優しそうで、イリアは笑顔の素敵な女性でした。


…どうやら、カレンとイリアともうまくやっていけそうです。

正直、嫌味の視線のひとつぐらい覚悟していたんですが(笑)


「では、奥様。ゆっくりとお休みくださいませ…カレン、イリア、あとはお願いします」

「「かしこまりました」」


ヘリオスが部屋を辞すと私はカレンとイリアにいじられ(世話をしてもらって)純白の寝着に着替え、案内された寝室のベットに座ってシャーロンを待っていました。

ちなみに、ここは私の部屋とシャーロンの書斎の間にあるそうです。


結婚式と披露宴で疲れていたので本当はすぐに寝たいところですが、ここは寝るわけにはいきません。


……一応、今日は初夜なのでシャーロンが来るまで待ちます。



「すみません、リサ……待ちましたか?」

「大丈夫ですよ」


寝室の右側のドアからこれまた純白の寝着を身につけたシャーロンが入ってきて、笑みを浮かべたまま私の横に座りました。

すると、さっきまで『完璧な公爵様』だったのに『幼い公爵様』に戻りました。


「やっと、2人きりになれました!僕は嬉しすぎます!」

「私も嬉しいです」

「……リサ。いいですか?」

「………はい」


笑みを深めたシャーロンに唇を奪われ、そこからは甘い時間の始まりでした。

最初は私を気にしてくれたシャーロンに最後まで翻弄されっぱなしでした。



………もう、幸せすぎで怖いぐらいです!

読んでいただいて有難うございました!

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