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えっと、冗談ですよね?

皆様、おはようございます。

リサ・サリアン・シルビアと申しますが、前世では『白坂 楓』として日本で生活していました。


下校中にトラックにはねられて、気が付いたらこのユーイリア国のシルビア伯爵の長女として転生していました。

しかも、容姿も驚くほどに変わり、黒髪から金髪に、黒い瞳が藍色に変化し、初めて鏡を見た時はそれはもうびっくりしました。

周りが『日本』から中世に変わっていることよりも、自分の容姿が変化していることに驚きました。


あぁ、こんな私事を長々と申し訳ありませんが、もう暫く私のお話をお聞きくださいませ。


前世の記憶を持ったままでしたので常識云々は大丈夫でしたし、平凡な伯爵家に転生したのでそれなりに生活しておりました。

優しいお父様とお母様、可愛い弟、執事と侍女たちにも恵まれ、年に何回か夜会などに出席しておりました。



そんなこんなで第2の人生…伯爵の長女として生活し、18歳のときに私の生活は変化しました。



「リサ。フォルテ公爵のご子息がお前と結婚したいと」

「……え?…お父様、よく聞こえなかったのですが……」


ある晴れ晴れとした日、笑みを浮かべたお父様に呼ばれて書斎に入ると言われた言葉。


フォルテ公爵家といえば…このユーイリア国で名門貴族じゃないですか、お父様!

しかも、私の聞き間違いじゃなければ、この平凡たるシルビア伯爵家と縁談ですって?!


『聞き間違いよ!聞き間違い!』と自問自答している私を気にせず、笑みを崩さずにお父様はこう仰いました。


「フォルテ公爵のご子息がお前と結婚したいそうだ」

「私の聞き間違いではなかったのですね……でも、シャーロン様と面識ありませんよ?」

「…お前は社交界デビューしても、年に何回かしか出席しないしな」

「はい。何回か夜会に出席したときに遠くで女性に囲まれたシャーロン様を拝見しましたが、話したことはありません」


ただ、お父様とお母様に『参加しなさい』と言われた夜会で、わざわざ名門貴族の方とダンスはおろか、話をしようなんて思いませんとも!

変な注目をあびるくらいなら、壁の花になっていたほうがましです!


「お前はいつも壁の花になっていたしな…」


それに、私は平凡な生活がしたいのです!!


そんな私の心の声を知らないお父様から、この日一番の爆弾発言がとびだしました。



「…お前に一目ぼれしたらしいぞ?」

「………は、い?」



えっと、それは冗談ですよね?お父様。


あのイケメンで女性に人気のあるシャーロン様が、この平凡な娘である私に一目ぼれって!!


読んでいただき有難うございました!

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