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(本編完結番外編期間限定追加)傷だらけの令嬢〜逃げ出したら、騎士様に溺愛されました〜  作者: 涙乃


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7

ダンさん達を見送ってから、ソフィアは一人で朝食を摂っていた。


食べ終えて洗濯をした後に、少し散歩に出かけようと考える。


さっそくバタバタと洗濯まで終えて干し終わると、動きやすいワンピースへと着替えた。



白地に水色の小花模様が入ったワンピースで、先日自分で購入したものだ。


グレッグ様を思わせる色味に衝動買いしてしまったのだ。


もう完全に自分は恋愛脳になりつつある…恥ずかしい


左手の薬指には指輪もはめている。


グレッグ様とは次はいつ会えるのだろう。


昨日会ったばかりなのに、既に会いたくなっていた。


街中へ向かうと、三日月亭の食堂を利用してくださるノーラさんとばったり遭遇した。


「おや、ソフィアちゃん。ルイーザ達はもう出かけたのかい?」



「はい、二人で楽しそうに出かけて行きました」


「はっはっ。あの二人は仲がいいからね~。ソフィアちゃんも、これから見学へ行くのかい?」


ノーラはソフィアへ1枚のチラシを見せた。



「見学ですか?」


「あー、ほら、あそこのノーマン邸が今一般開放しているのさ。競売に出されるまでの期間限定らしいけどね。

お貴族様のお邸を見られる機会なんて、早々ないからね。


私も今行ってきた所だよ。


ソフィアちゃんも行くなら、そこから乗り合い馬車で近くまで行けるからね。気をつけて行っておいでね。じゃあ、またね」



「は、はい」


ノーラはソフィアが見学に行くと思ったようで、そそくさと立ち去って行った。


「見学……」



グレッグ様から近づかないようにと言われているけれど、少しだけなら大丈夫だよね


あの手紙のことも気になる。


私宛に最近も届けられているのなら、もしかしたらまた届けられるかもしれない



ソフィアは乗り合い馬車へ乗り込むと、元ノーマン邸へと向かった。


門には騎士が2名いたけれど、特に確認なく自由に出入りできるようだった。


賑やかな声もしていて、まるで観光地に来たようだった。



昔のことがフラッシュバックするのが怖かったけれど、楽しそうな人達の姿を見て何とか平常心を保てていた。



門を通り抜けて邸へ入って行く。



ある程度の家具を除いて、ほとんどのものはなくなっていた。おそらくどこかへ撤去されて売りに出されたのだろう。



不思議なもので、ここに住んでいた時よりも見学の今の方が自由に見て回れる。


外からの日差しが差し込み明るく室内を照らしていた。


本当はこんなに明るいのね


常にうつむいてビクビクしながら、この辺りも掃除していたなと、物思いにふけりながら歩いていた時だった



「━ソフィア?」



男性にしてはやや高いテノールの声色で、呼びかけられた。


いったい誰だろうと思い振り向くと、


「あぁ、ソフィア!やっと会えた」


突然ガバリと男性に抱きしめられた。


思わず叫びそうになり、男性の胸を押し退ける


目の前にいる男性を見上げると、精悍な顔立ちをした黒髪の大人の男性が佇んでいた。思わず目が惹きつけられる。だってあの頃の面影が残っているから…


ずっとずっと気がかりだった人。


命の恩人と言っても過言ではないくらいお世話になった人


私のせいで酷い仕打ちを受けてしまった人


元気でいてくれたらと心の底から願っていた人


「……ジャック?本当にあなたなの?ジャック!」


生き別れた家族に再会したように嬉しくて、お互いの手を握りあって確認し合う



「ソフィア……遅くなってごめん…もう、心配いらないから。一緒に行こうソフィア」


そう言うとジャックはソフィアを強く抱きしめた。


「ジャック…、あ、あの待って」


ソフィアはジャックと距離を取ろうと後退さる


「ごめん、嬉しくてつい…」


「ううん、ちょっとビックリして」


「色々話したいことがあるんだ。少しいい?ソフィア」


「私も。ジャックには色々と話したくて…」



半泣き状態になったソフィアの背中を軽く支えるように、ジャックとソフィアは中庭へと歩いて行った。



その二人の姿を偶然見た騎士は硬直した。


「まじっすか……先輩…やばいっす…」


騎士は脱兎の如く本舎へと向かい駆け出した。


















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