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レントside

 ホームルームが終わり今は一時間目の社交ダンスの授業をしていた。そして俺とセシルはパーティーに向けて動きの確認をしていたのだけど、


「ああ……この動きってもっとシンプルにならないかしら」


 昨日からずっと考えていた「好き」について突如として閃きが降りてきた。

 

(シンプル……)


"好きってなんだァァ"


(ああ、そうか)


 それはステップ→ターン→ジャンプという連続する動きをセシルがうまく踊れなくて動きを確認している時だった。


(俺は難しく考えすぎてたんだな)


 セシルの何気なく放った「シンプル」という言葉が俺の胸に刺さり気づきをくれた。

 

(そうだよな。単純な俺がいくら考えたってまともな答えなんて出せるわけねえんだ)


 気づきというよりも開き直りに近いかも知れなかったが、


「レント。ターンってこんな感じでいい?」


 俺はセシルの手を掴むと


「ちょっと来てくれ!」


 走り出した。


(思ってることを素直に言葉にすればいいんだ)


 ムードもへったくれもない。


「え、ちょ。どこにいくのよ!」


 ただ今ここで勢いに任せて動かなかったら何かきっかけがないともう二度と言わない気がした。


「2人きりで伝えたいことがあるんだ!」


 俺の突飛な行動に戸惑うセシルに俺がそう言うと


「……」

 

 セシルは黙ってしまった。それからしばらくして走る速さを俺に合わせて隣へ来ると、


「私もレントに」


 セシルは赤面した顔と潤んだ瞳で俺を見て


「伝えたいことがあるの」


 といった。その様子からは今にも押しつぶされそうなほど大きな恐怖を抱えているはずなのに


「わかった」


 それでも勇気を振り絞って俺に話したのだと直感的に思った俺はセシルの目をまっすぐ見て頷いた。

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