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セシルside
"ねえ。あんたはこのままでいいの?"
痛い言葉だった。今の私の核心をつく一言だった。
「お嬢様それでは私はこれで。ごゆるりとお浸かりくださいませ」
私の身体を洗い終えたメイドが浴室から出ていった。
「ええ。ありがとう、アサミ」
ルイーズに言われてどのくらい経ったのだろうか。あのあとレントになにも言わずに帰ってきて課題をし、夕食を経て、お風呂に浸かっている。
「……」
あれからずっと考えてる。ルイーズに核心を突かれたことで心の奥に追いやったあの日ーー告白しようとしていえなかった時の後悔が顔を出した。
「はぁぁ」
私だって伝えたくないわけじゃない。でも、いざ伝えるとなるともし今の心地いい関係が壊れたらって考えて……、
「……」
クリスに婚約破棄された時のような喪失感や悲しみを味わうくらいなら……でも。それでも。
(私はどうしたら)
しかし考えても結局答えは出ぬまま煮え切らない思いを抱え一夜を明かした。




