1-16 時間はあるので、ゆっくりと
…勝負から1週間経ち、修行の地へ向かう旅路が開始するまで半分を切った。
ついこの前あったばかりだけど、1週間経つのも早いような気がする。
「…でもまぁ、修行の地へ向かうならそれなりの準備を行わないとね」
光妖精としてのこの身体をより知るのはもちろんのこと、修行の中で再戦もあるかもしれない。
だからこそ、自分がいまどれだけのことができるのか、改めて確認する必要がある。
そんなわけで、やってきたのは都市から近場の森の中。
いつもならば冒険者としての依頼をこなすならばちょうどよくやりやすいものが多いのでそこそこの冒険者が訪れやすいが、気にするようなことはない。
「さてと、まずは振り返りから行くか…」
百手のアリシアの次々と繰り出す武器や戦法に対応したのは良いのだが、それでも経験の浅さから負けてしまった部分があった。
別に戦闘に強くなりまくりたいという思いはないが…やっぱり負けたことは悔しくもあり、次は勝てるようにしたいのである。
ならばどうやって鍛えるべきか?
相手が多種多様な戦法を繰り出し、それに対応する動きをやったが…それでも経験の浅さで負け退場、付け焼刃なやり方は意味をなさない。
むしろ相手の手段に対応しようと動きまくったせいで負けたようなものなので…ここはいっそのこと、どこか一点を集中強化して動けるようにしたほうが良いだろう。
そうなると、この光妖精の体で集中的にやれそうな部分といえば…
「やっぱり早さかな?」
人の目でとらえられる速度だからこそ、相手が狙うことができるだろう。
それに、目で受け取った情報を判断してから体が動くのでわずかだけどラグが生じるところもあり、より早く動けるようになれば対応するまでの反応を引き延ばせるかもしれない。
まぁ、勝手に体が反応するような感じだと意味がないだろうが…それでも速さを鍛えるのは良いところかもしれない。
そう考えると、どうやって速さを鍛えるかが課題になるのだが、その課題を吹き飛ばすためにこそ妖精魔法もある。
やるならば、推進力を得るために手足から魔法を撃ってその反動を利用…いや、それでは他の角度から対応しきれないし、もっと範囲を広げたほうが良い。
それに、物凄く早く動くということは空気との摩擦が生じて燃えかねないので、対策としてはこちらは全身をこう、光の膜というか防壁みたいなものを作って覆えばいいのではないか?
色々と試行錯誤し、少しづつ調整を繰り返す。
一度で成功はしないし、実験を繰り返すことでより高みに目指すための糧とする。
…そして、三日たつ頃には、以前よりもはるかに素早い速度を手に入れてしまった。
全身を空気抵抗を減らせる流線型の光の膜で防御し、加速・向き変更などに対応する魔法の射出のために、リングのようなものを手足に作り上げてありとあらゆる方向から打ち出せるようにした。
反動で生じる衝撃に対しては自分の体の限界を把握し、なおかつ引き延ばせるように衝撃を吸収する飛び方を研究し、無駄な負荷を極限まで削る。
その結果、得られた自分の飛行する姿は…
ギュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン!!
「…これ、真夜中に見たら、滅茶苦茶高速で飛ぶ蛍っぽいな」
もともと発光していたが、摩擦熱による炎上と加速に利用する光魔法の輝きなどが色々合わさりまくったせいで、超高速で動く発光物体にしか見えないだろう。
色合いを変えれば人魂やシャイ〇スパークなどにも見えるような…まぁ、気にしないほうが良いか。
ここまで超高速で動けるならば人の目でとらえることはできないだろうし、場合によっては移動手段して利用することも可能だろう。
しいて問題を上げるならば、加速しすぎたせいで流れる景色の情報処理に負担がかかりまくるぐらいか…戦闘時間短めなら良いが、長時間はまだ厳しいだろう。
何はともあれ、人では捉えることができないであろう超高速スピードで動く手段をものにすることができたのであった…
流石に光の速度はまだ厳しいかもしれないが
いつかできる可能性はあるだろう
でも、ここまで早くなりすぎると事故が怖いな…
次回に続く!!
・・・モチベーションがなんか最近下がり中。なんでだろう




