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1-11 真実は己の目で見る方が早い

SIDE???


【グギャギャギャァァァァァァ!!】

バァン!!


…また一体、襲い掛かってきたゴブリンの頭へ一撃を叩き込み、追撃で弾き飛ばず。

 ここまで粉砕してしまえば戦闘不能は確実であり、二度と動くことはないだろう。


 少々過剰すぎる攻撃になるが、わたくしはうまいこと加減ができない。

 もっと手加減の方法をうまく学べれば、より効率よく狩れるだろうが、なかなかうまくいかないもので、不向きだということを理解している。

 だったらいっそ、加減できないのであれば特化して、全てを粉砕できるような攻撃を手にすれば気にしなくてもいいのではないかという極論を思いついたが…


「それでも、まだまだ不完全ですわね。これはこれで、もろい相手だと、後始末が厳しいですわね…」


 いかんせん、一撃を叩き込んだ後に追加の一撃を放つせいで、肉片がはじけ飛びやすくて後始末に困るのだ。

 作る時点でそのあたりの事にも気が回せればよかったが…これでは粉砕ではなく爆散をさせる攻撃で、予定したモノよりもちょっとずれたものになっている。


「まぁ、良いですわね。せっかくこれを試すだけにやっただけですし、別の目的がありますもの」


 そう、この地に来たのはパイルバンカーの威力を試すためにだけではない。

 噂で聞いた存在…空想上のものではないかとさえ考えられていた妖精が、今回の目的だから。



 ただ単純にこの目で見る?話す?いやいや、それだけではもったいないだろう。

 そんなことぐらい、他の人々がやってのけてしまうだろうし、この辺りにまで来て軽く話を集めてみれば、どうやら冒険者として活動しているらしく、人との交流が多い様なのですでに大部分の情報は集まっている。


 だから、今更話し合いで情報を集めたとしても、とっくの前に知られていることが多いだろうが…そんなものよりも、彼女としてはもっと別のものを得たいのだ。


 ひとまず今は、試作したパイルバンカーの犠牲になった魔物たちがアンデッド化しないように、冒険者の規定で行われている防止策の火葬を行うために、散らばった肉片を集めるのであった。










…肉片を集め終え、丁寧に火葬した後、彼女はアルモストタウンのギルドに訪れていた。

 立場上、冒険者になる必要はないのだが、彼女は冒険者としての資格を有している。


 なぜならば、いざという時にある程度の証明がしやすければ動きやすく、そのことを考えると身分を示すギルドカードは中々都合が良い証明書になるからだ。

 しかも、ただ放置することはせず…色々とやっていることが多いため、今はCランクまで上り詰めていることができている。

 所作や実力を考慮すると、まだまだ上に上がれるが…それでも今は、このランクで抑えていた。高くなってくると指名依頼なども出てくるだろうが、そういう依頼主に限って面倒なのがいたりするため、様子見も兼ねているのである。


「…そして、いますわね。気配を途中で感じましたけれども、間違いないようですわ」


 ゴブリンたちからいただけた魔石を受付で換金する中、周囲を見渡して目的の妖精の姿を目に捉える。

 情報収集したところ、名前はラロンというようで、実力としてはいまだに未知のところもあるが、熊の魔物などを急所を貫いて倒すなどの話もあり、弱くはないだろう。

 見た目的には少年のようなのに、サイズが人形よりも小さい様な…うっすらと光っている様子からも、明らかに人ではない気配を感じ取れるが、そんなことはどうでも良い。


「さて、わたくしの目的のためには、まずはどう動くべきですかわね…」


 いることは確認できた。ならば次は、動けば良い話だ。

 だが、動くにしてもどうやって手を出せばいいのか、注意深く観察して最善の手を探る。


 何しろ、長い間人の目の前に現れていなかった妖精が、出てきているのだ。

 その妖精がどうして今になって出てきたのかという謎もあるし、選択肢を間違えれば再び交流する機会が失われる危険性を持っていることを彼女は理解する。



 どうしたものかと思案し…そして、彼女は選択した。



「ねぇ、そこのあなた。ちょっといいかしら」


…難しく考えるから、すぐにわからない。

 ならばもう、単純明快にこちらから話しかけて近づけば良い話だと。


 それが吉と出るか、凶と出るか…その答えは、すぐにでも出てくるのであった…

 

ケンカを売る、仕掛けるよりも、まずは対話から

その選択が良い方向に進むことを願って、彼女は堂々とふるまう

それがどういう結果をもたらすか…少なくとも、最悪の一手を踏むことがないと信じて

次回に続く!!



…ほかにロマン武器、使いたい

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