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プロローグ

小説投稿始めようかと思います。


久しぶりに物語を書くので、拙いところが多々あると思いますが、どうぞご容赦を。

「ワン、トゥー、スリー」


―バシャ―


軽いジャブの後の割と力を込めたパンチによって、特別製のサンドバックは木端みじんに爆散して、中に入っていた砂を施設内にぶちまける


「あーあ。オーダーメイドで絶対に破れないってお墨付きだったのに、

また作ってもらわなきゃじゃん」


私が通っているジムの店長さんが既に慣れたことのように、愚痴ってる。


「すいません。ここに100万あるのでまた作ってもらってください。」


「ハイハイ、わかりましたよ。今度は期待しといてください。中に鉄でも詰めときますんで。」


「分かりました。楽しみに待ってます。」


「楽しみならもっと表情に出してくださいよ。毎回のことですけど表情が変わんないんですよ。」


「すいません。」


私は成長するにつれて、単純なパワーが増して行きました。子供のころはお茶目で襖破りならぬ、壁貫通をして遊んだものです。


それが17歳になった今では店長が「今日のは壊れない」と自信満々に持ってきたオニュ―のサンドバックをたったの数秒でお陀仏にしてしまいました。


料金は毎回、前払いで多めに出しているのでジム自体の赤字にはなっていないはずなのですが、材質の交渉や、布の取捨選別を頑張ってしてもらったであろう努力の結晶を一瞬でゴミに変身させてしまうのはすこし心が痛みます。


「いやー、にしてもすごい威力だね。ボクシングとかで世界行ってみたら?

人気も稼ぎもウハウハなんじゃない?」


「大丈夫です」


店長さんは露骨に私をそういった方向に誘ってきますけど、ほんとに勘弁してほしいです。

これでも女子としての矜持が´強さ´で注目されるのはどうなんだろう、と常に葛藤しています。


それに


「もともとストレス解消のジムですし、人を攻撃するの苦手なんですよ。

病院送りにしそうで」


「最後の部分は聞こえなかったけど、苦手ならしょうがないね。

てか、さっきのパンチとか人に出したら死んじゃうしね。ハハッ。」


のんきに言ってくれますねほんとに。別に病院送りとか殺してしまうのもいいんですけど、お金の無駄に感じてなんか嫌なんですよね。


Pcさえあればお金なんていくらでも集められるのですけど、私のお金ですし。他人のために使うのもなんだか違う気がするんですよね。


カワイイ女の子になら、いくらでも貢ぎますけどね。グヘへ


「京極さん、表情は変わらないですけど変なこと考えてますね。」


おっと、さすが10年以上の付き合いを誇る店長さんです。私の考えていることを読むなんて、なかなかやりますね。メンタリストの才能でもあるんじゃないですか。


「うるさいです」


とりあえず、ストレス解消のためのトレーニングも終わりましたし、時間も時間です。そろそろ帰って晩御飯作って、寝ることにしましょう。


徒歩で10分ほど歩いて、家のキッチンでパスタを作っていると、突如として電話の着信音が響きました。パスタもあとは盛り付けるだけなので、電話に出ます。


「はい、京極です。」


「あっ、ノバちゃんこんばんわ。お母さんたちね、そろそろ今月の生活費がなくなりそうなの、また送金お願いしてもいい?」


「わかりました、70万ほどで大丈夫ですか?」


「うんありがと、じゃあ明後日までにお願いね。」


―ブツ―


電話の主は母からでした。愛情も育児もすべて放棄して遊び歩いていた母は今私に寄生している状態です。本当は、あんな毎日遊んでいる親にお金をあげたくはないのですが、未成年の私にはできないことがありすぎます。


そのため、親の名前やその他もろもろは私管理になっており、そのための礼金と一応生んでもらったことへの謝礼です。


あと一年すれば、私は成人。自由の身となるので私も嬉しい限りです。とりあえず世界のあちこちを見て回りたいですね。インターネットにある画像だけでは分からないこともありますし。


さて、おいしくできたパスタも完食して、今日しなければならないことはすべてやり終わったので、あとは寝るだけです。


「おやすみなさい。」


成人するまでの辛抱です。それからは自由に生きられるのですから。

最後まで、ご覧下さりありがとうございました。

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