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とある推理作家に関する報告書  作者: 冬野 氷空
名探偵の帰還、あるいは出会い
5/12

終わりに

 以上が、私と推理小説家・枢野猫とのファーストコンタクトである。

 つい先日、逮捕されたカンザキやその他、芋づる式で捕らえられた悪の組織(私は詳しく聞かされていないが)の面々の裁判が終了したので、ここに記すことにしたのである。

 ここから私と彼が再会するのにおおよそ二年近くの年月を必要とするため、その時のことは別項に譲ろうかと思うが、とにかく彼の類まれなる推理力、観察力、洞察力に関しては読者諸君の納得が得られたかと思う。

 差し当たりこの項のまとめとして、現在の彼について少しだけ触れる。

 現在、少年(今では立派な青年であるが)はオックスフォード大学の法学部に通い、ロンドンのとある住居(個人情報保護の観点から詳しい住所は控えさせて頂く)で下宿をしながら推理作家を営んでいる。彼が最年少で我が出版社の新人賞を受賞したことは記憶に新しいとは思うが、人の縁とは奇妙なもので、力及ばずながら私が編集者を務めさせてもらっている。

 そしてこの報告書を記しているのも、実は彼の下宿先(もはや探偵事務所と化しているが)である。きっとまた今日もドアがノックされ、奇妙な事件に悩まされている依頼人が彼を訪ねてくるのだろう。

 私は編集者として、また彼の聞き手として、その活躍を記録していこうと考えている。


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