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読書/ジェイ・コペルマン、メリンダ・ロス『戦場で出会った子犬の物語』ノート20160927
『戦場で出会った子犬の物語』 感想文
2004年イラク戦争の体験記。著者は米国海兵隊のジェイ中佐と、記者のメリンダ氏の共著である。敵兵との白兵戦の最中、踏み込んだ廃墟のなかで、中佐は子犬を拾う。規則によって隊ではペットの飼育は不可である。そのため、さまざまなルートをつかって、その犬を米国に送ろうと試みるわけだがなかなかうまくいかない。最終的には、バグダット市民であったイラクの動物愛護団体活動家女性の協力を得て、どうにか、国外に脱出させることができた。現在、ジェイ中佐は退役し、その犬と、南カリフォルニアの自宅で暮らしているとのことだ。
犬を救うくらいなら人を救えよという声もあったが、どうして自分はそうしたか判らないと文末の一文がひっかかる。たぶん、やってられなかったのだろうと思う。
2部構成全36節(序節・終節含む)3-220頁(1頁500字強、400字詰原稿用紙300枚程度)
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※ ジェイ・コペルマン、メリンダ・ロス 著 『戦場で出会った子犬の物語』栗原百代 訳 日経BP 2008年
ノート20160927




