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第8話:覚醒

ガイルは剣を片手に、俺は両手に携え竜に突進する!

竜は薙ぎ払うように尻尾で俺とガイルを吹っ飛ばした!!

「おい!プエルはなんで補助してくれねぇんだ!?」

「プエルはアポスに〈捕縛〉を使ってるから補助が出来ないんじゃ!!ここはわしらだけで食い止めるのじゃ!」

「ごめん!!なんとか二人だけでそいつを倒して!!」

プエルがアポスに魔導をかけながら言う。

「・・・わかったよ!!つっても、相手は竜だぞ?」

俺は吹っ飛ばされた体を起こしてガイルに言う。

「竜とて所詮は生き物。ダメージを与えつづければ倒れる!」

そう言い、ガイルは剣を大剣に変化させ竜の体を切る!

ガキン!

ガイルの剣が竜の鱗にはじき返された。

「おい!全然効いてねぇぞ?」

「やかましい!!!おぬしも手伝え!!」

ガイルが俺にキレる。

竜は空気を吸い込み口から巨大な火球を吐き出す。俺はそれを何とか避け竜の懐に潜り込んだ!

「能力変換〈水〉」

俺は魔導を水に変え、合剣を十字にあわせ双剣に変化させた。そして、双剣に水を纏わせ切りかかる。

「大剣が効かねぇんなら集中した場所に傷をつける!!」

俺は竜の腹を何度も切り、深手を負わせようとした。

しかし、竜は後ろへ下がり俺に火球を放ってきた!

俺はよけられずに直撃した。

「「レンホウ!!!」」

プエルとガイルの声が聞こえる。

(うわ、熱すぎだろ・・・。俺死んだかな?)

俺の意識はなくなった・・・



「ブルー・レスト!!!お願いだから目を覚まして!!」

プエルが泣きながら俺に魔導をかける。

「死ぬって誰がだよ・・・?」

俺はゆっくり体を起こした。

「レンホウ!よかった死んだかと思っちゃった・・・」

(勝手に殺さないでくれ・・・)

「まさかおぬしの中にアレがいたとは・・・」

ガイルは驚きながら俺を見て言う。

「アレ?」

俺は二人を交互に見て言う。

「〈精霊〉よ。それも〈人〉を司る」

「精霊?この世界には精霊がいるのか?」

「いる・・・というか憑くじゃな。この国の人間は生まれた時に精霊が憑くのじゃ。わしは〈地〉」

「あたしは〈水〉よ」

「へぇ・・・。!!!」

俺は返事をしながらプエル達の奥を見た。

竜が切り刻まれて死んでいた!!!

「その竜・・・」

俺は竜を指差しながら言った。

「おぬしの中にいる精霊が出てきてこやつを殺したのじゃ。なんともむごい方法での」

「あなたの中にいる奴が消えるときに

「しばらくはこの中にいてやる。宿主に伝えてくれ」

って言ってたよ」

「宿主ってのは俺か・・・。むごい方法ってのは?」

俺はガイルから俺の中にいる奴の事を聞いた。


俺が火球をくらった瞬間、俺の髪がオレンジ色になったらしい。言い忘れていたが、俺の髪の色は黒。少し赤の入った黒だ。

そして

「やっとでられたぜ!外は広くていいねぇ!!たく、早く俺の存在に気づけよ?クソ宿主!!」

そいつはそう言って竜のほうを見た。

「ほう、竜か・・・。丁度いい俺の運動に付き合ってくれよ」

男は双剣を持って大胆に竜との間合いを詰めていく。

グルルル!!!ガァーー!!!!

竜が咆哮をあげると、男は

「そう焦るなよ。焦ると死ぬのが早くなる・・・ぜ!!!」

男は一瞬で竜を通り抜けた。・・・次の瞬間

竜の体から血が噴出した!!

「ヒャハハハ!!まだまだだぜ?俺を楽しませてくれよ?」

男はそう言うと何回も竜を往復し切り刻んでいった。双剣は血の色が移り赤くなっていた。

「もうそろそろ死にてぇだろ?遠慮すんな。しっかり殺してやるよ!!」

男はそう言うと

「我に託されしは大いなる闇の慈悲。漆黒の処刑人よその大鎌で罪人の首を切り落とせ・・・」

(これは、特殊魔導!!)

プエルはガイルに

(危険だわ!!早く後ろへ下がって)

と伝えたらしい。

ガイルはすぐに後ろ下がった。そして男は

「さぁ、お前は生か死かどっちがいい?まぁ、お前に選択権は無い。ヒャハハハ!!!死ね」

そう言い、竜は闇に飲まれた。

数分がたって闇が晴れそこから竜が出てきたが、切り刻まれた後だった・・・

そして男はプエルに伝言を言い意識を消したらしい。そして髪の色も戻ったらしい。


「そんな奴が俺の中に?」

俺は生まれて初めて自分を怖いと思った。

「まぁ、助かったからいいでしょ?さ、後はこのアポスを届けて依頼終了ね」

「そうじゃの、それから、竜の鱗と角を持っていこうかの」

「なんでだ?」

俺はガイルに聞く。

「竜は依頼に関係なく討伐すればお金がもらえるんじゃ」

「なるほどね」

「じゃ、婦人宅に行こう♪」

二人が先に町に戻ったが、俺は竜を見て不安と恐怖にかられた。

そして、俺たちは町に戻った・・・

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