表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/34

第4話:異世界の人

今回は蓮崩の幼馴染、聖の立場の話です。

教室が明るくなった。

「あ、明るくなった。蓮崩ダイジョブ?」

あたしは蓮崩を真っ先に気にした。何でだろう?

「・・・蓮崩?」

あたしはビックリした!蓮崩がいなかった!

「ねぇ!だれか蓮崩を見た人いない?」

あたしは教室の中にいる人全員に聞こえるように大声で言った。

「レンホウ?だれだ、それ?そんな奴クラスにいないぜ?」

「え!?だって、さっきまでクラスにいたじゃない?」

「ていうか、そんな名前の奴なんかこの学校にいないぜ?」

教室の男子が言う。

(どういうこと?みんなが蓮崩の事を忘れてる・・・)

あたしが考えている時に学校の放送が鳴った。

【原因不明の停電が起きました。電気系統整備のため今日の学校は終了します】

「「やったぜ!!」」

生徒は皆喜んだ。

だけど、私だけは喜べなかった。

(蓮崩どうなったの?)

あたしは不安でいっぱいだった。


とりあえずあたしは、学校が終わったので病院に行くことにした。

あたしは生まれつき左足の骨が弱い。そのために家では松葉杖を使っている。けれど、運動神経だけは、男子より高い。

「うん。いい感じね。あまり無理はしてないみたい」

病院の先生は安心そうに言う。

「ありがとうございます・・・」

「どうしたの元気ないけど?」

「いえ幼馴染が急にいなくなっちゃって・・・」

あたしは泣きそうな顔をしていたらしい。

「それは、気の毒に・・・。でも、そんなときだから明るくなりましょう!」

先生は励ましてくれた。

「ありがとうございます」

あたしは、お礼を言って病院を出た。お金はお母さんが先に払ってくれている。


(明るくしろって言ってもな〜・・・)

あたしが悩みながら帰っていると、目の前に紳士風の老人がいた。

「お嬢さんは〈レンホウ〉という名前を知っているかな?」

「蓮崩!?知ってるわ!」

あたしはビックリした。

誰も覚えていないはずの蓮崩のことを覚えている人がいたから。

「そうですか。ならば・・・」

老人は近づいてきて、持っている杖をあたしのお腹に突きつけた。

「むん!!!」

老人がそういった瞬間あたしは吹き飛んだ!

「なっ!」

あたしは吹き飛ばされながら、右足を地面に付けブレーキをかけた。

「ほう、なかなか強い娘さんだ」

老人はいつのまにかあたしの背後にいた。

「いずれまた会うでしょうそれまで。私は〈異世界の人間〉さ」

(異世界!?そんな世界ホントにあるの?)

あたしは困惑した。

「言い忘れていましたが、私の名前はキョウリム。キョウリム・ネルスです。では、また会いましょう。お嬢さん」

キョウリムという老人は空間を裂いて消えた・・・

(蓮崩。何処にいるか判らないけど、無事でいて!!)

あたしは蓮崩の無事を祈りながら家に帰った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ