表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女性  作者: VISIA
11/13

友人?

 部屋の明かりがついていた。


 目の前にいる友人は、いつもより胸が豊満だった。


…え…E型装備?


──驚いて、言葉が出てこない。


 友人(?)は、体重3桁の様子にイラついて、口を開いた。

「…おい…デヴ」

「……?」


「さっきお前、ワザとぶち当たって来ただろう?」

「えっ?…い、いや…違います…」



「……ああ、そうそう。」


 友人(裏?)は、体重3桁の顔へ少しずつ、般若顔を近づけていく。


「…さっきお前に助けて貰ったんだし、お礼しないとなあ?」

「え?」


──パアアアアン


 部屋に、肉を打つ爽やかな音が響き渡った。

 体重3桁は、頬に重い平手打ちを頂いて、背中をゾクっとさせた。


「…お前の顔、何で出来てんだよ?…痛ってえ。」

「……。」


「……ああ、そういえば少し前、この部屋から出て行った女は誰だ?」

「……?」


「この顔と同じ顔が、ココにいたんだろ?」

「う…。」


 友人(裏)は、体重3桁の顔に鼻が触れそうなほど更に顔を近づけ、低いガラガラの声で聞いてきた。

 煙草の臭いが気になった。


「どうなんだ?…おい。」

「……生き別れた双子とか…」


「いねえよ、そんなの。」

「……。」


「それより、ヤッたのか?…ソイツと。」

「いえいえいえいえ…してないです…」


「…だよな。そんな趣味の奴いるわけないしな。ソイツ、拒否してただろう?」

「……。」


 友人(裏)は、体重3桁から顔を離し、ポケットから煙草の箱を取り出すと1本くわえた。

 そして、他のポケットからライターを探していたが、無いようだった。


「火、ないか?」

「ガスコンロぐらいしか…」


「ちっ」

「……。」


 友人(裏)は、台所へ行きコンロを点火させようと、暫くの間カチッカチッとスイッチをひねっていたが、突然キレてコンロに蹴りを入れた。


「つかねえぞ、コレ。」

「コツがあるので…」



「ちっ」

「……。」


 友人(裏)は、そのまま部屋を出て行った。


……ふぅ



──窓の外は、まだ暗かった


 窓ガラスに映る体重3桁の顔は、悲しそうに見えた。


……?


 その姿の後ろに、誰かが立っていた。振り向くと、貧弱な体格で、弱々しい雰囲気の友人が此方を見下ろしていた。

 友人は、その場に正座すると、無表情で体重3桁を見たまま暫く黙っていた。


……?


──友人が、気味の悪い笑みを浮かべた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ