長くて短い
今までのことを考えると、長くて短い人生だった。
命は短いと言ってくれたのは、確か中学が高校の先生だった。
たった80回夏が過ぎれば、きっとこの世界からいなくなる。
それが先生が教えてくれたこと。
だからこそ、俺は一生懸命生きた。
いろいろなこともやってみたし、いろいろな挑戦をあきらめたりした。
いわゆる金持ちで成功者、と言われるまでになった。
ただ齢を重ねて気づいた時には孫やひ孫にも囲まれる生活を手にしていた。
この道が正解だったのか、と考えるときりがない。
でも、いい人生だったことだけは、間違いがない。