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終末世界に希望を添えて  作者: ツミハミ
1章 夢・未来・終焉
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第1章 第7話

「で、お前はどうやってここにたどり着いたんだ?」

 俺は今電理に事情説明させられてる。ま、ちょうどいい機会だし、今まで何があったのかひとまず振り返ってみようかな。

「まず、始まりは遊園地からだ、修学旅行に来ていた俺は友達と一緒に列に並んでた。残念ながら先生に怒られてしまって一人遅れて中に入ることになったんだが、その時地震が起きたんだ。」

「あの時お前、遊園地にいたのか、ここから結構離れてるな。だからお前ここに来るのが今日になったのか。」

「そゆこと、それで地震と同時に鳥がやってきて、皆殺され始めたんだ。先生達だけ何故か謎の光に包まれて消えていったけどな。」

「謎の光か、小説だと異世界召喚ものでよくあるやつだよな、それ。」

「え、先生達召喚されたのか?…この状況だしなんかありそうな話だな。」


「話を戻すと、その後そこにいる人達で逃げ出したんだ。で、バリアの端までたどり着いたんだが出られなくてな。皆そこで一人残らず殺された。」

「端まで行けたのか!?」

「え?お、おう。」

「そうか、俺達は端まで行けなかったんだ。昨日はバリアの端が見えてたから行こうと思ってたんだが今日になって無くなってしまってな。」

「無くなっただぁ!?」

「ああ、無くなったって表現は誤解を招くな、無くなったってよりバリアが()()()()言う方が正しいな。」

「うっそ!?」

「本当だ。さらに正確に言うと大阪、京都、奈良で独立していたバリアが一つになったんだ。」


「なるほど、だから3重複合ダンジョンなのか。」

「恐らくな。」

「で、また話を戻すと、そこで最後まで生き残ってしまった俺は最期に一発ぶん殴ってやると思って拳を突き出したんだ。その瞬間、スキルが使えるようになってな。氷で全ての鳥を凍りつかせたんだ。」

「ふーん、それで?」

「寝た。」

「寝たのかよ!」

「スキルの制御が効かない状態だったからな無理やり発動させちゃってそれで体力が限界を迎えたんだ。」


「よく襲われなかったな。寝てて。」

「いやー、朝起きたら凍りつかせたはずの鳥が全部いなくなってたから馬鹿ビビったんだけどその後検証したら氷の中で体力が尽きたら光になって消えるってことがわかってな。」

「持続性すごいなその氷。」

「その後、そこを離れて交番に行って武器の警棒と、地図を手に入れて、腹が減ったからスーパーに向かったんだ。」

「そこで、未来に会うと。」

「そ、だいたいこんな感じかな、俺のここまでの動向は。」

「助かった。今は情報がたくさんいるからな、ここから脱出するために。」

「そうだ、あんたらに頼みがあるんだけどさ。」

「まだタメ口直さないのか、まあもう許してやるが。で、何だ?」

「死んだ奴らの死体凍らせたまんまで埋めたりできてないからさ今度手伝ってほしいんだ。」

「何だ、そんなことか別にいいぞ。けど行くなら俺だけだな。他の奴らは人の死体にまだ慣れてないからな。というか、お前はよく死体見ても平気だな。普通キツイと思うが。」

「そうか?」


「うーん、どうしよう?」

 あ、未来さんだ。

「どうした、未来?」

「料理はもう作ったの。ちなみにカレーね。けど余った食材どうやって保管しようか考えてなかったからさ。」

「ん?普通に冷蔵庫にぶち込めばいいじゃないか?」

「電気使えないじゃん。」

「あ、忘れてた。じゃあ俺が雷で電気を…」

「ずっと冷蔵庫に張り付くの?」

「うーん。あ、そうだ。おい刹那。」

「へ?」

「お前の氷しばらく溶けないんだろう?」


「少なくとも1日経っても全く溶けないぞ。あ、もしかして。」

「ああ、お前の氷で冷蔵庫作れないかと思ってな。」

「ありだな、やってみる。」 

 お?おー、こうかな?駄目だ、隙間空きすぎで冷蔵庫の意味なくなるな。…む、ムズいな。扉付けて四角くするだけなのに。

「大丈夫?できそう?」

「た、多分。」

 念じれば出来るんだよな、スキルって。よし、横に冷蔵庫置きながらやろう。まんまコピーを目指して。うおーー!


ガチャッ


「たっだいまー!」

「ただいまです。」

「ただいま。」

「お、帰ってきたか3人とも。お疲れ。」

「まさか本当にバリアが拡がってるとは思わなかったよ。ん?誰だい?この子。」

「初めまして、冷蔵庫を作成中の久遠刹那です。」

「電理君、一体何をしたら冷蔵庫を作ることに?」

 この人達あれか、あのステータスが見れるっていう5人の内の残り3人か。うおっ、扉できた、後もうちょいだー。頑張れ俺ー!うーん、出来たー!


「出来たー!」

「お、出来たか!よくやった刹那。」

「ありがとう、刹那ちゃん。助かったわ。」

「…私達蚊帳の外じゃん、せっかく帰ってきたのに。」

「説明してやるから待ってろ、俺たちは今食料の保管をどうするかという難問を解決した喜びの中にいるんだ。お前らに構ってられん。」

「昨日が初対面なのにこんな適当な扱いされる?」

 こいつ誰にでもこの態度なんだな、やべぇやつじゃん。そのくせになんだかんだ有能っぽいのがよくわからん。


「喜んでるのはいいんだけどさそろそろカレー食べようよ。冷めちゃうし。」

「食べる。」

「カレー!やった!たくさん歩いてお腹空いちゃってたからうれしー!」




テーブルを置き、椅子を並べ、カレーも並べ、手を合わせて

「「「「「「いただきます!」」」」」」

「おいしー!」

「良かったー、皆がもう帰って来ちゃいそうで急いで作ったから美味しいか不安だったんだ。」

「それよりあの謎の氷でできた冷蔵庫について教えてほしいんだけど。」

「ああ、あれはさっきも紹介したがこの避難所に新たにやってきた仲間、久遠刹那が作ったものだ。」


 いつの間にかしっかりと仲間認定されてる。冷蔵庫作成で好感度でも上がったか?

「未来が持ってきた食料が電気が使えないせいで保存できなくなるところでな。それをこいつの氷で解決しようという訳だ。」

「あー、だから冷蔵庫作ってたのね。けど氷で作っちゃったら、もはや冷凍庫じゃない?」

「そ、それは凍っても未来に溶かしてもらえばいいし…」

「なら食料自体を凍らせた方がいいんじゃない?」


 俺の頑張りが無下にされる可能性がでてきてしまった。悲しい。

「し、しばらくはこの冷凍庫使うからな、折角作ってもらったんだから。」

 ありがとう電理、俺は嬉しいよ。擁護してくれるのが電理だけなのが悲しいけど。

「じゃあ冷凍庫問題は解決ってことで刹那さんに自己紹介タイム入りまーす。」

 そうそう、色々言ってくるけどこの人ら誰なのか聞いてなかったな。


「私は頼堂連理(らいどうれんり)大学1年生。よろしく、刹那ちゃん。」

「わ、私は比翼縁奈(ひよくえな)、です。お、同じく大学1年生です。よ、よろしくお願いします。」

 この2人は友達なのかな、連理さんは活発な人で縁奈さんは…少なくとも活発ではない人だな。で、あと一人は

「どうも、長道紡(ながみちつむぎ)です。この中では最年長だね。よろしく。」

 気のいいおばあちゃんだな。良い人そうだし仲良くしたいなー。


「刹那さんは昨日どうしてたの?大変だったでしょー。」

「そういえば、私も聞いてなかった。」

 え、また説明すんのだるいなー。よし、

「電理、説明頼んだ。」

「は?お前が普通に説明すればいいじゃないか。」

「いやー、一回説明したからもう説明したくないんだよ。」

「だー、分かったよ。まぁ最初こいつは遊園地にいたんだ、で…」




 あー、美味しかった。おかわり3回もしちゃったよ。まぁ、昨日1日食ってないから当然っちゃあ当然だな。

「これがあいつの動向だな。」

「大変だったんだね、刹那ちゃん。」

「そう、案外大変だったんだよこれが。」

「さあ、飯も食ったってことで、寝たいんだがその前にその前に明日の予定だけ伝えておこう。」

 予定決めてたんだ、未来さんが電理のことをリーダーみたいって言ってたのこういうことか。


「明日朝起きたら、刹那の情報含めた状況整理をする。その後、各自分かれて建物探しだ。」

 た、建物探し?

「な、何で?」

「それも明日説明するから寝ろ。」

「…了解。」


2日目「仲間」

作者「キャラを一気に出しすぎて扱いに困ってます」


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