第1章 第2話
少し展開が雑です。第2話まで見に来てくれたあなたに感謝。
「何なんだ、これ?」
謎のバリアは俺の周り、というよりここら辺一帯を包むように広がっている。
そういえば、いつの間にか地震が収まっていた。
「カァーーー!」
「やっべ、鳥だ!」
バリアが閉じきってしまったら逃げられなくなる。そんな気がした。
見れば、周りの人はすでに逃げ出していた。俺も逃げよう。腰が抜けて立ち上がることができなくなってしまった人達が助けを求めてくるがどうしようもない。
「すまん、許してくれ。」
走って逃げている間にあの鳥について観察してみたが、まるでカラスとスズメが混ざったかのような見た目をしていた。
そうしてみてみれば、鳴き声もカラスっぽい気がする。けど、あんなバカでかいカラスなんか知らねぇな。爪も嘴も俺の知るカラスに比べて尖りすぎている。
ま、逃げ切ればそんなの関係ないがな。というか、何かいつもより足が早くなっている気がするな。周りの人を追い抜いている。
俺ってそんなに足が早い方じゃないんだがな。火事場の馬鹿力ってこんな感じなのか。
5分ほど走った。人が逃げ始めたときより減っているような気がしたがとりあえずバリアの側までたどり着けた。さて、何だこれ。
このバリア、遠くから見たら真っ白だったのに近くから見たら真っ黒に見えるぞ。
「何でだ、出れねぇ!」
叩いて壊そうとしたが、びくともしない。
キュイーーーーン
バリアが閉じた。
「あれ、あなた?もしもし?」
隣にいた家族と話している人の電話が急に切れた。周りの人の電話も切れている。
「ネ、ネットが繋がらない。」
誰かが呟いた。は?俺は急いで自分のスマホを見た。本当にネットが切れていた。
バリアが閉じて、ネットが切れた。助けを呼べない。その上、鳥が来る。最悪だ。このままだと、死ぬ。
それを理解した人から順にパニックに陥った。走っている最中はなんだかんだ逃げ切れるような気がしていた。けど、もう逃げられない。
泣き叫ぶ人、呆然と立ち尽くす人、家族と抱き合い別れを済ます人、様々な人がいた。中にはあの鳥に最期まで立ち向かった人もいたが、無駄だった。
「っ!!」
その人は頭を鳥に嘴で貫かれていた。
「うっ」
俺は思わず胃の中のものを吐き出していた。周りの人がどんどん死んでいく。辺りが紅く染まっていた。
「ははっ、俺の人生これで終わりか。」
俺はうずくまり、下を向いて全てをシャットアウトした。助けを求める人を見捨てず助けていたら、先生の手を掴めていたらなにか変わっていたのかな。
少し経った後、何も聞こえなくなった。その時頭になにか温かい液体がかかった。
「?」
俺はそれが何なのか知ろうとしてしまった。目を開けて上を見てしまったんだ。
そこには鳥がいた。
俺を見下ろしていた。俺を見て鳥はニタァと笑っている。
「はっ、何もせずに死んでたまるかよ!」
嘴が俺の目の前に。このままだと脳みそぶちまけて死ぬな。ま、そんなん関係ない。1発こいつをぶん殴ってから死んでやる。そう意気込んで拳を突き出した瞬間
パキパキパキパキ
俺の手から冷たい空気が出て、鳥を凍らせた。
「???」
鳥どころか周りのビルや死体も全て凍らせていく。何だこれ?俺って超能力使えたのか?そして周りの全てが凍った。
「助かったのか?」
何がなんだか、俺が戸惑っていると急にとてつもない疲労感が襲ってきた。気を抜くと眠ってしまいそうだ。
「こんなとこで寝たらやべぇ、な…zzz」
1日目「始まり」
作者「主人公は結構やばい奴です。」
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