記憶の中の旅日記「考古学の感動方法は?」
青森県の三内丸山遺跡を訪れた。
空港から車で15分程度、東京ドームが7個分入る敷地に古代ロマンの集落が広がっていた。
しかしまあ、考古学は難しい。
簡単に言うと、どう感動していいのかわからないのだ。
昔考古学の世界で、ゴッドハンドと称された藤村ナニガシ先生は、ここには関与してないらしいので、まあ、説明パンフのまま鵜呑みして構わないのだろうが、なにしろ古いお話だから、物的証拠が乏しく、石のかけらや骨や土器を観ながら感慨にふけるのが厄介なのだ。
1時間ほどブラリと散策した。
再現された藁葺き小屋に潜り込む。
スーツが汚れないかと気にかかる。
竪穴式住居内は狭く窮屈だった。
縄文人の平均身長は130センチぐらいだからこんなものなのだろうか。
出産して成長する確率は50パーセント。
赤ちゃんや幼児だけの墓穴があり、赤ちゃん専用の棺おけがたくさん見つかったらしい。
こんな時代に生まれなくてよかった。
これが率直な感想。
ちょっと感動したのは栗の木を栽培していたらしいこと。
つまり自給のための農業が始まっていたのだ。
理由は集落一帯の栗の木のDNAが一致していることらしい。
つまり良質の栗の木を選別して植えたということなのだ。
これは大発見だったらしい。
歩きつかれ木陰のベンチで一休みした。
足元に誰かが落とした携帯ストラップが転がっていた。
子供の携帯だったのかキティちゃんのストラップ。
なんとなく拾い上げ、現在調査中の敷地内にポイと投げ込みたくなった。
縄文時代の地層からにキティちゃん発見。
タイムトラベル?宇宙人の仕業かぁ?・・。
くだらない空想が脳裏をよぎった。
そうか、風邪気味で体調悪いんだった。
そそくさと退散し温泉で療養しよう。
夜は3年前同様浅虫温泉に宿を取ってある。
青森はホタテの産地。
古い温泉街なのだが、ここの海鮮汁は格別なのだ。
出口に向かってフラフラ歩いた。
すると、今度は竪穴住居の窓からホタテマンが手を振っている妄想が脳裏をよぎった。
やばいやばい・・いよいよ重症だぁ!
(青森三内丸山・浅虫、皐月)




