第04話 クローゼットのなかには…
つい、だらだらしてしまって、なかなか本編?にはいれないです。
「まあ、おぬしにとっては、そんな因縁のある家でも、ちび女神たちにとっては『お宝』でのう。まして、それが、高度な魔道具とあってはの」
それでも、オレが目を覚ますまでは…と、オレを包囲して待ち構えていたらしい。
だが、目を覚ましたオレは、また、すぐに気を失ってしまったから。
「もう、我慢も限界で、勝手にお邪魔させてもらったというわけじゃ。まことに、すまんのう」
いかにも、申し訳ないってかんじで、誠実に詫びてくれた。
オレとしては、そもそも、『自分の家』という感覚がないわけだから、とくに、気にすることもないのだが。
「魔道具の家だけあって、クローゼットが『容量無限』で『時間停止』の機能つきのシロモノでのう。そのなかには、食料やら、衣料品やら、家具やら、家電製品やら…。すさまじい量での」
とにかく、ちびレオタ女神たちにとっては、文字通りの『宝の山』がそこにはあった。
とくに、彼女たちを、暴走させてしまったのは。
「ケーキとか、アイスとかだっけ? とにかく、見たこともないお菓子が、数え切れないほど、あったんだよ!」
いつのまにか、オレのとなりに、ちび女神がひとり、密着していた。
「勝手にたくさん食べちゃってごめんね。でも、あんなおいしそうなものを見て我慢ができるなんて、神様くらいのもんだと思うよ…」
『お前は、その神様だろう…』と、つっこみたくなったが…
ぴたり素肌を寄せてくる美少女の、あどけない笑顔にあてられて、なさけないことに声が出なかった。
うっすらと光を帯びた金髪は、横座りをしている踝にまで届くほど長く豊かだった。
オレを見上げている金色のくりっとした瞳は、つよい意志にあふれていた。
「き、きみは…?」
おもわず、うわずった声でたずねると。
「ふむ、こやつが、『主犯』だのう…」
かわりに、大神さまが答えてくれた。