第01話 目覚めたら、レオタード
まだ、いろいろと、わからないことばかりなので、ぼちぼち進めたいとおもいます。
目が覚めると、純白のレオタードに身を包んだ美少女たちに囲まれていた。
小学生くらいだろうか。
みんな、興味しんしんな顔で、オレをのぞき込んでいる。
レオタードの上には、透きとおる羽衣がふわりと宙に浮いていた。
もしかして、『超自然的な』存在だろうか?
そのわりには、みんな、ずいぶんかわいいが。
いずれにしても、小学生の新体操チームに、『不審者』として包囲されているわけではないようだ。
ほっとしたところで、また、深い眠りに落ちた。
体中から力が抜け落ちていくような感じがした。
「なかなか、起きないね…」
「もう、二日目になるのに…ね」
そんな声とともに、むしゃむしゃ食べている気配がした。
オレは、まぶたの重さにたえながら、なんとか目を開けた。
すると、レオタード美少女たちが、ケーキやら、アイスやら、カツ丼やらを、楽しそうに食べていた。
『や、やはり…、新体操チームだったのか!?』
いまは、合宿中で、お昼ごはんの真っ最中なのかもしれない。
それにしても、近頃の小学生は、お昼ごはんを、ケーキやアイスで済ますのだろうか。
美少女たちの食生活を憂えたところで、ぷつりと意識が途絶えた。
ふたたび、力が抜けてゆくようで意識を保つことすらできなかった。
「うわっ!…これも、はいっちゃったよ!」
「…じゃあじゃあ!…ついでに、アレもいれちゃおう!」
「「「「「「「「えええーっ!」」」」」」」」」
「それって…、ヤバイんじゃないの!」
無意識のうちにも身の危険を感じたのか。
脳が思わず覚醒した。
「…うん?」
胸元からお腹のあたりに、何かが伸し掛かっているような重さを感じた。
オレは、この違和感に、焦点の合わない目をしばたたいた。
すると、オレにまたがって、両手でオレの胸を押さえている、レオタ美少女の真剣な顔と、わずかな胸の起伏が視界に飛び込んできた。
しかも、少女は、額にうっすらと汗を浮かべている。
『こ、これは…、ま、まさかの初体験なのか! ど、どうしてこんなかわいい子が、こーんなことを…』
…と思いながら、オレは、0.5秒ほどで、すべてを受け入れる覚悟を決めた。
美少女は、いつだって大歓迎だ。
オレは、少女に、やさしく両手を差し伸べた。
ここは、ぎゅっとするシーンだろう。
しかし、そのとき、想定外の単語が耳に飛び込んできた。
「禁呪、いんすとぉーーーる!」
ずどおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーん!
すさまじい衝撃が、オレに襲いかかった。
衝撃の初体験には違いない。
しかし、期待していた初体験とはまったく違っていた。
何かとてつもないものが、オレの脳内に無理やりねじ込まれたような衝撃。
すべてを受け入れようとしていたオレには、それに抗う術はなかった。
「…ぐはぁ!」
オレはショックで、また、気を失った。
この第1話から、内容が変わらないていどに、手直しを始めることにしました。(07/28〜)